今日という日を悪魔に奪われないように

Kind/Stereophonics

ある程度年齢を重ねて生きることに慣れてくると、何か選択を迫られる場面で、無意識に楽なほうを選んでしまいます。それはそれで悪いことではないと思うんですが、楽じゃないほうを選んだときに得られる達成感や絶望、後悔といった感情を抱くことはありません。何事も無かったかのように今日が過ぎていくだけです。

今年もあとわずかになってしまいました。それなりに音楽は聴いてましたが深く探求することもなく、よってブログの更新も怠って、ただただ今日が過ぎていく毎日でした。仕事が忙しかったと言ってしまえばそれまでなんですが、もっと毎日を大切に過ごすべきだったかなと思います。

今年最後の更新になってしまいそうな気がしますが、今回はステレオフォニックスの最新作『Kind』から気になる曲を。

「This Life Ain't Easy(But It's The One That We All Got)」は仲間がいる事の大切さと心強さを歌っています。人は長年生きていれば望むと望まざるとに拘らず様々な経験をします。辛いこと、楽しいこと、嫌なこと、嬉しいこと。そんな経験を積み重ねたうえで今いる場所が大切だと思えるのは、秘めた友情の力だったり、家族の力があってのことでしょう。人生楽じゃないけど皆んなもそうなんだよ。自分に言い聞かせながら、一歩一歩、歩んでいくわけだから楽なはずがありません。

「Don't Let The Devil Take Another Day」は最近の僕には最も効き目のある活力剤かも知れません。誰もが今日よりもより良い明日を夢見ています。でも明日のためには今日を疎かにしてはいけません。今日という日を悪魔に奪われないように、しっかりと前を向いて今置かれてる状況と向き合うべきです。果たして自分にはそれが出来てるかというと、残念ながら自信はありませんが。

ウェールズのワーキングクラス出身の少年たちは、デビューして22年経った今でも、飾り気のない感情をそのままシンプルに表現しています。しかもその物語たちはいちいち心に響きます。