今年の新そばというわけですから、かれこれ1ヶ月くらい前の
話になりますが、例年ですと「大もり」を頼むのが通例なの
ですが、今年はお店に入っがら「きのこそば」という魅力的な
品書きが目に入ってきて、当初の初志はどこへやら、さっさと
浮気してこちらを頼んでしまいました。

しかし、第一印象といいますか、ファーストインプレッションの
直感が正しいということは、意外によくあることで、これも
大当たりの逸品でした。

今や、しめじはもちろん、舞茸も人工栽培で一年中いつでも食べ
られるありがたい時代になっているわけですが、平茸がはいって
濃厚な出汁と歯ごたえを作り出しているところが逸品の秘密に
違いありません。

こういうそばの有難い、ここでいう有難いとは本来の意味で有難い
ということですが、この新そばだからこその蕎麦と茸の科学反応
だからで、天まで昇って連れて行ってくれるような味わいの蕎麦は、
滅多にお目にかかれません。

これが、ごく普通のごく普通を旨とする蕎麦屋さんで食べられる
ということこそが、日本人に生まれた幸せと誇りといって胸を
張っていいのではないでしょうか。

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感謝!