朝一番で「あぶない刑事」が復活するというニュースが飛び込んで
きました。正直なところ驚きました。

http://eiga.com/news/20150203/1/

前作の「まだまだあぶない刑事」から10年振りの復活作であり、
かつ最終作になるということで、1986年のTVドラマ放送から
ちょうど30周年にあたる2016年に公開をよていしているとの
こと。


まだまだあぶない刑事

報道発表では、タイトルが「さらば あぶない刑事 long good-bye」
とされていますので、もうこれは確定した情報なのだろうと思い
ますが、この30年追いかけ続けてきたファンの立場からすると、
もう少し洒落た「そろそろあぶない刑事」といったタイトルを
熱望するところです。

内容についても然りで、監督が村川透さんなのは安心材料ですが、
シリーズ最高傑作だった「もっともあぶない刑事」がバブル経済の
頃の潤沢な予算を背景にゴージャスな作りだった点も、ぜひ復活
させていただきたいところです。


もっともあぶない刑事

というのも、本作をピークにして7年に一度、最新作が作られて
きたものの、その後の作品は「お久しぶりの同窓会、会えてよかっ
たスペシャル」のようなノリのまま制作も進んでしまい、観客に
媚を売って笑いを取れるかどうかの三枚目陥落スレスレの作品が
多かったからです。

本来のあぶない刑事の魅力というのは、都会的でスタイリッシュな
「アーバン・コップ・ストーリー」であり、007とルパン三世の
中間に位置するような、スケール大きくスピーディな展開が持ち味
なのですから、「オチ」のために一時停止するような作りでは、
すべてをスポイルしてしまうのです。

今回の報道発表では、近藤正岳プロデューサーが「退職前の6カ月が
殉職率が高いというデータもあって、2人が無事に定年を迎えるか
殉職するかがお楽しみ」と話されたそうですが、これなども007
的な作品構成が求められていることを踏まえてのことでしょう。

いわゆるドンパチも含めて、疾走感あふれるオシャレな刑事ドラ
マを演出していたのは、フィーメイル・ヴォーカルのダンス・
チューンと、対照的に一見野暮ったいY31セドリックの黒覆面
パトカーです。

この環境のなかを、警察車両としてはあまりにもイレギュラーの
レパードやマセラティが見得を切るから格好が決まり、また次回も
観たいと思わせるエンディングに共感するのです。

柴田恭兵さんが「『さらば』です。ファイナルです。これで本当に
最後です」という最終作ですので、まだまだ次回作があるのでは?
と期待させてくれるような「そろそろあぶない」シリーズ最高
傑作を期待したいと、首を長くして来年のお正月を待つことに
したいと思います。

感謝!