モルトマニアの皆さまには釈迦に説法で大変恐縮なのですが、
スコットランドには100を超えるウィスキー蒸溜所があり、
生産地によって大まかに特徴を区分しています。

この一連のシリーズでこれまで書いてきたものは、スペイサイ
ドのものが多く、いわゆるワインでいうところのボルドーとか、
焼酎でいう熊本や鹿児島といった感じですが、今回のものは
アイランズで区分される諸島にある蒸溜所の原酒だけをブレ
ンドしたものです。

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諸島とは、有名なアイラ島から始まって、お隣のジュラ、スカ
イ島、マル島、オークニー諸島、アラン島の6つです。アイラ
ンズのウィスキーは、ピーティなど特徴が際立っており、さらに
アルコール辛さの主張も強かったりするので、それらばかり
集めてどんなウィスキーができるのか?と戦々恐々としてしまい
ますが、実際のところは如何にも上手にブレンドしましたという
風情の各島のよい特徴だけを上手く配分したものに仕上がって
いました。

原酒をブレンドした後で、どうしても足りなくなる甘みについ
ては、クラレ・フィニッシュといってボルドーのワイン樽で
マリッジすることによりシェリーほど強くない穏やかな甘さで
麦の風味を引き出しており、塩フルーティな味わいなどは、この
地方の地酒の美味しさを知り尽くした人物の職人芸だと思います。

この時点で酔い始めてきていたのですが、一服の清涼剤となって
くれました。

8年熟成。40度です。

感謝!