レ・ミゼラブル。
大ヒット公開中の映画作品の方です。


レ・ミゼラブル (LES MISERABLES)

じつは、私は歌劇が苦手です。どんな演劇でもで映画も、物語
(ストーリー)があるわけですけれども、歌劇という形になると
他愛ない台詞も無理やりメロディー付けされて反って不自然に
なるため、ストーリーまで曲げられているように感じてしまう
ことがあるためです。

ですから、この作品も、同じように歴史的価値ある作品として
評価されているシェルブールの雨傘も、観ていて途中で疲れて
しまいました。きっと映画として観ようとするからいけないの
でしょう。キャスティングされている俳優さんの演技だけを観
て良かったかどうか、という視点なら、観られるのだろうとも
思いました。

今回の映画版は、ヒュー・ジャックマンをはじめ全ての俳優が
歌いながら演技をするという、難しい演技をこなしていて、舞
台の芝居と比較して映画というスクリーンのなかだからこそ
実現できる演出の限界を越えた演技が見ものになっています。

一方で、同時に映画というのはスクリーンという2次元に範囲
が限定されるという制約もあって、この限界は演劇の方が簡単
に上回ることになります。演劇版と映画版は、キャスティング
以外にも、こういう関係にあることを理解した上で、歌劇を楽
しめる人がミザリーを越えて涙を流す作品です。

感謝!