私の事務所のすぐ近くに人形劇場があります。

先日、週末に事務所へ出てきたら、いつもの風景がいつもと異な
るので、あれ?なんか違うな、と思って少々恐る恐る通ってみた
ら、いつもの人形劇場がお化粧直しして、撮影現場となっていま
した。

一瞬、いつの間にか人形劇場が映画館に衣替えしたのか?と錯覚
したのですが、撮影機材の方は道の反対側に設営されていて、か
なり本格的な野外ロケの様相です。

テレビ撮影でよくある、レポーターとカメラマンと補助スタッフ
の身軽なものは時々遭遇しますけれども、カメラが設置され監督
がメガホンであちこち指示を飛ばし、俳優さんが衣装の上にコー
トを羽織ってスタンバって、スタッフが忙しく駆け回る風景は初
めてでしたので、これは何という作品だろう?としばし見とれて
しまいました。

どうやら、私が遭遇したのは撮影準備に入ったところだったよう
で、実際の撮影は少々先のことになる気配。痺れを切らしてスタッ
フの方に「これは何という作品ですか?」と聞いてみたら、

「ごめんなさい。お話できないんです。」と返されました。

なるほど、この世界はそういうものなのかと思い、その場を後に
しました。

その後しばらくして撮影のことも記憶から忘却へと移りつつある
ころ、テレビを点けたらお馴染みのあの風景が映し出されて、記
憶が鮮やかに甦ります。「あ、あの時の撮影だ!」

そう、あの時の撮影がついに公開されたのです。

それは日本初の映画専門チャンネル「WOWOW」のプロモーショ
ンCMでした。

映画専門チャンネルだけあって、CM撮影もフィルムなのか!と
改めて感動いたしました。

こういう細かいことの積み重ねって大切ですね。

感謝!