映画「教皇選挙」がAmazon Primeで見れるようになったので、さっそく観賞してみた。
個人的には、「意外と浅いな」と思ってしまった。
この映画のテーマは、「ジェンダーと宗教」への問題提起ということになるのではないかと思うのだけど、そうだとすれば、深みが足りないように思えた。
物語は教皇が選ばれるまでの過程を描いているので仕方ないのかもしれない。ただ、ミステリー好きとしては、あまり驚くほどの結末ではなかったし、ジェンダーに関する描写は後半から現れるので、その程度の軽さで扱うのであれば、本当にただの問題提起にとどまってしまうように思う。
キリスト教における女性の地位の低さや、性的マイノリティの肩身の狭さについて本気で扱いたかったのならば、もっと彼らの葛藤を繊細に、時間をかけて描くべきだったのではないだろうか。
次々と候補者が消えていくというストーリー演出を選んでしまった結果、それぞれの候補者の背景や抱える問題について軽く扱われているような感じがしてしまった。
私は性分化疾患について、あの映画であの軽さで扱ってしまうのは、性分化疾患で悩んでいる人に失礼だと思う。
なんだか、映画のストーリー演出のために消費されたような感じがする。
「ローマ法王の休日」では、もっと法王に選ばれた人の苦悩や葛藤が鮮明に描かれており、結末も重いものだった。
重いものだからこそ、評価はあまり高くなかったのかもしれないが、その重さがキリスト教の影響力や教皇の重責を物語っているように思えた。