今日は、肌寒い秋の午後にふと思い立ち、焼き芋を食べました。スーパーの入口に並ぶ小さな焼き芋ワゴンから漂う、あまくて香ばしい香りに誘われて、つい一つ手に取ってしまいました。


手のひらにのせると、ほんのり温かさが伝わり、皮をむくと中から黄金色のほくほくの身が顔を出します。口に入れた瞬間、じんわりと広がる自然な甘みと、なめらかな舌触り。


この素朴な美味しさに、なんだか懐かしい気持ちになります。


焼き芋は、特別なごちそうではないけれど、一口ごとに心がほっと和む存在です。子どものころ、家族で囲んだこたつや、お祭りの屋台で分け合った思い出もよみがえり、短い時間でも小さな幸せを感じます。


今年も焼き芋を味わえる季節がやってきたことに感謝しながら、窓の外の冷たい風を眺めつつ、ゆっくりと最後の一口を楽しみました。


食後の余韻とともに、また明日もがんばろうと思える、そんな秋のひとときになりました。