搜神記卷四(風・雨・水の神の話)
郭璞(かくはく)が揚子江を渡り南へとやってきた際、宣城郡の太守、殷佑(いんゆう)が、参軍(武官の職名)として招いた。
その時期、1体の化け物が現れ問題になっていた。
大きさは水牛ほどで、灰色、足は短く象のようで、胸の前と尾の上が白く、力が強いが動きは鈍く、城下町までやってきたので、町の者は皆驚き畏れて騒ぎになった。
殷佑が部下に待ち伏せさせて捕らえようと、郭璞に易経で占いをさせた。
卦により「遯(とん)より蠱(こ)へ」、そして化け物の名前が『驢鼠(ろそ)』というものだということが解った。
占いが終わると、待ち伏せされていた者が化け物を鉾で刺し、一尺近くの深い傷を負わせ、
郡の役人が土地の神の祠に、化け物の死を願った。
巫女は「廟の神様はたいそう不快だそうです。その生き物は、䢼亭(安徽省の地名)の驢山神の使いです。荊山まで行くさいに通りかかったので、私の元へ暫く立ち寄ったまでとのこと。手を出してはなりません。」
するとその生き物は去って行き、二度と姿を見せなかった。
雑記
・郭璞さんは3巻に立て続けに出ていたけれど、まさか4巻にも出るとは。
・紀綱(キコウ)…国を治める規則や法律、制度。またそれを行うお役人。
・この話「マンモス()じゃね?」みたいなタイトルで、(うろ覚え)やつむかーし読んだことある気がする…と思って探してみたら見つかった。
>『晋書』に驢鼠の記あり。驢山の君なり。大いさ水牛のごとく、「灰色にして卑(ひく)き脚をし、脚は象に類す、胸前尾上みな白く、大力にして遅鈍」、来たって宣城下に到りしを、太守殷浩人をして生け擒りせしめ、郭璞(かくはく)に卜わしむ、と。
『南方熊楠選集 第五巻 マンモスに関する旧説』でした。
時期的記録的にさ!マンモスじゃないけどマンモス的なものがさ!たしかに古代居たんだろうね!記録がね!あっちやこっちや!日本にも!ね!みたいな話としか記憶してなかったから読み直せてよかった(大分記憶と違った)。読書は好きだけど記憶力がないのが致命傷。
くまぐす先生の本は知識の物量でぶん殴られるみたいなのがステキなので世の中の設定厨の皆様に是非読んでいただきたい。
あと多分同じような文章を参考に日本語に直しただろうに、当然だけれども翻訳上手いんでびっくりするよね。自分の語彙の無さに。
・原文を引用したサイト。
・開放文學 捜神記4巻
