- 週刊東洋経済
誤解だらけの介護職
~もう3Kとは言わせない~
を書店で見かけ、
タイトルが気になったので、すかさず購入(@_@)
23歳くらいから介護業界に入った私。
周囲の人からは
『介護をやっているの?偉いわねぇ~』とか
『介護は大変なわりに賃金が安いんでしょう?』とか
言われていました。
私自身、
こんなに長く介護の世界にいるとは思っておらず、
まさか訪問介護事業所を立ち上げ、
その3年後に居宅介護支援事業所まで
立ち上げるなんて夢にも思っていませんでした。
何故なら、
『若い内から介護職につくなんて人生が勿体ない』
と周囲の人達から言われていたからです。
しかし近年は様々な企業が介護業界に参入し、
居酒屋チェーン店が介護事業を始めたり、
タクシー運転手さんがヘルパーの資格を持っていたり、
コンビニで福祉用具が購入できるなど、
ターゲットを高齢者にしたサービスが急増!
この10年余りで大きく変化しました。
このあたりでタイトルに触れておきますね(*'▽')
3K…私は正直なところ、
長期間、深刻に感じたことはありません。
3Kとは…
キツイ・汚い・危険ということだったと思いますが、
これは個人の能力や、一概に介護と言っても
訪問介護・通所介護・病院・老人ホームなど、
どこでどの程度のレベル(ADLなど)の方の
介護に従事するかで全然異なると思います。
以前、私が勤めていた精神科の病院では
夜勤になると
19時からの1時間~1時間半で
30人~40人のおむつ交換またはトイレ誘導をして、
12時には10人程度のおむつ交換またはトイレ誘導、
朝4時から再び30人~40人のおむつ交換またはトイレ誘導、
さらに日勤者が来てから9時からのおむつ交換を
5人程度していました。
最大で一晩に約100回(人)の
おむつ交換またはトイレ誘導…。
今考えるとよくやってたなぁ…( ゚Д゚)
確かに…
夜勤に入ったばかりのころは気疲れなどありましたが、
コツを掴んでしまえばそ大して辛いとは感じませんでした。
入職から5、6年目に副主任になり、
8年目頃には主任になりました。
そのころから次第にデスクワークも増え始め、
部下の面談(相談)や評価、会議、委員会の運営など、
3Kからどんどん遠ざかっていったように思います。
介護保険制度が始まって今年でまだ14年。
他業種と比べて勤続年数が短いです。
実際、介護労働安定センターが毎年実施している
『介護労働実態調査』の12年調査によると、
勤続年数が2年以上10年未満である人が過半数を占め、
10年以上の人はわずか1割強にすぎないそうです。
個人的に3Kの中の『危険』で
最も危険を感じたこと言えば…こんなことが…
最初に努めた病院で夜勤中、
突然レントゲン室から連絡が私宛に来ました。
『もしもし…藤村君? 今さぁ、酔っ払いが入ってきてて…、女を出せって言っているんだよ…』
『殺してやるって叫んでいるから…来てくれない?』
私が慌てて病院の玄関(待合室)に行くと、
事務とレントゲン技師の2名の男性が泥酔状態の男性を
なだめていましたが、
泥酔状態の男性は辺り構わず叫んでいました。
そこには別の階の女性スタッフもいて、
『職場には来ないでって言ったじゃない!!!』
泣きながら叫んでいて…なんという混沌(カオス)。
( ゚Д゚)
内心では『刃物持ってなきゃいいなぁ…』と思いながら
階段をかけお降りてたのですが、
男性の手に目をやると、何も持っていなかったので
『これならいけるな』と一安心。
※ 総合格闘技をやっていたため。
事務とレントゲン技師が注意を引いている間、
私は後方にまわって、男性の両腕の関節を
背中で極め、数分後には警察に引き渡しました。
後で聞きましたが、この騒動の発端は
『恋愛の解れ』だったとのこと。
( ゚Д゚)!?
3Kの『危険』といっても患者さん相手じゃないという…
そんなオチ…(苦笑)
( *´艸`)
話は戻りますが、
介護福祉士や初任者研修、ヘルパー1級など
人に介護を提供するにはある程度の資格が必要です。
それでも私は資格が全てではないと思っています。
何度も言いますが、
一番大切なのは『人間性』です。
この人間性がしっかりしていれば
3Kなんて簡単にクリアできるでしょう。
私もこれまで沢山の失敗や恥ずかしい想い、
辛かったこと、悩んだこともありました。
今だって皆さんに言うほど立派な人間性を
兼ね備えているとは思っておりません。
しかし、『今日の自分より明日の自分』です。
そもそも3Kは介護業界だけに存在するということではなく、
他業種にも存在しているのですから…。
すでに介護に携わっている方、これから携わる方…
皆さんは日本の超高齢社会を支えている一員です。
つまりは社会の希望なのです。
みんなで介護を盛り上げて、
沢山の笑顔の花を咲かせていきましょう(^_-)-☆
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