プリプレス事業部のK.Kです。
その日の我が家は朝から少しそわそわしていました。
午前中の用事を済ませてから、電車に乗って十分ほどの移動。
新聞の折り込みチラシを手に出かけてみれば、なじみのショッピングモールの側に鮮やかなテントが出現していました。
サーカスが町にやってきたんです。
開演一時間前だというのに、そこにはすでに長蛇の列。
ふざけて走る子供に、苦笑しながら止める親たち。
お菓子を頬張るティーンエイジャーがいて、
仲の良さそうなカップルがいて。
みんな普段着でいつもと同じ場所に来ているのに、いつもとは違う光景にわくわくするような明るい表情をしていました。
やがて開場となり、ゲートをくぐってテントの中へ。
ポップコーンの甘い香りに包まれ、色とりどりの風船を眺めて、電飾の光るテントの奥へと進んでいきました。

「It's Show Time!」
ピエロが大げさな仕草で手品を見せたのはほんの序章。
次々とショーが続いていきます。
筋肉隆々の男たちが相手を持ち上げながら見事なポーズを決め、かわいらしい犬たちがフープや障害物を器用に跳び越え、大勢の若者が一台の自転車に乗る曲芸があり、遊園地のバイキングみたいな巨大なブランコから、男たちが豪快に跳び、空中で回転しながら着地していく技が光ります。
なかでも魅せられたのが、天井から舞い降りてきた細長い布を腕にくるくると巻き付け、それに引っ張られるように宙に上がった若い男女。
他に命綱もつけていないのに腕の布がほどけたと思ったら、身体の別の場所に布が巻きついていて、絶妙のタイミングで空中にとどまる彼ら。
ハラハラする観客の気持ちをよそに、優美なポーズを次々決めていきます。
ちょっとでも気を緩めれば大怪我をしてしまう状況のなかで、始終笑顔で余裕の演技をみせるエンターテイナーのプロ魂には感服しました。
クライマックスの空中ブランコではひときわ大きな拍手が湧き上がり、やがて夢のようなショータイムがお仕舞いに…。
日常に戻ることが少し寂しいような余韻も感じながら、ちょっと心が豊かになったような気分で家路についた私たちでした。
