孤独な中殿(パク・シネ)

イ・ゴンシン(コ・ス)が中殿を採寸するシーンが、とても美しくてうっとりラブラブ
韓国ってこういうシーンの撮影、すごく上手なんですよね~ラブ




イ・ゴンシンを利用して政敵を陥れようとした時、そんな王を見限り決別した時のパク・シネさん、本当に素晴らしい演技でした。
パク・シネさんってドラマなんかでは
なんかいつもふて腐れたような表情で演技されているイメージが強かったので
この映画を観て「なんだ~普通に演技できるんじゃん」と内心思ったのは、パク・シネさんに対する正直な感想。

パク・シネさん、本当にこの役ははまり役で素晴らしかったです。
王に蔑ろにされていた時の揺れる瞳
王を見限り決別した後の目の奥の凛とした瞳
良かったです。


中殿、王を見限った時に髪に挿していたのがイ・ゴンシンに「好きな女性ができたら与えよ」と渡した簪だったんですよね…。これってイ・ゴンシンの気持ちはうけとった…ということなのかな。

  

 



コンプレックスの塊の王様(ユ・ヨンソク)

ドラマでは、ユ・ヨンソクの演技力って分かりにくく思っていたのですが、この映画では「演技力あるな~」と思って見てました。

兄の影でひたすら卑屈に育ち、
その兄が王位についてすぐに急逝したので王位に就けた…という
まぁおこぼれで王位につけたった訳だから陰口もあるだろうし、ますます卑屈になるわな…というのは、わからんでもないけどさ…
でもね、人間的に幼くね⁉️って感じたよね。










尚衣院の御針匠(オチムジャン)のハン・ソッキュ

王様のお気に入りの臣下で
半年後には平民から両班へ
身分が格上げになることが約束されているんですね~。
そんな大事な時期に、彗星の如く現れた
自分にはない才能を持つゴンジンに嫉妬、羨望、憎悪を抱きます。
そりゃね、自分の地位を脅かす存在だから。
でもね、その反面その才能を深~く認めてるんですよね。

時には仏のような顔で
ある時は煮え湯を飲まされたような
なんとも苦痛の表情でゴンシンに接します。

そんな御針匠を見事に演じています。
さすがハン・ソッキュ!!って感じでしょうか。





 
イ・ゴンシン(コ・ス)

そんな王宮のゴタゴタとは関係なく
自分の思いのまま、気ままに自分の作りたい韓服を市場で作っている巷の人気デザイナー



自由気ままに市場で服を作っていたゴンジンが王宮へと呼ばれるのですが
夫である王に冷遇されながらも
なんとか妻としての役目を果たしたいと
一生懸命な王妃に
その腕を見込まれたからなんです。

服作り一筋!根っからの職人気質!!
そんなゴンシンですが、一目で中殿に魅せられたんですよね~。

この人のために何かしてあげたいキラキラ
と、思ったんだとおもいます。

まぁそういうゴンシンの気持ちを表に出していい時代ではなかったので(身分も違うし、人妻だし)

自分が出来ることを、ただただ中殿の為にしていたんですよね~健気だわ、ゴンシン。




ゴンシン、王様に尋問されている時
「自分ではない!」と言い張っていたのに

中殿に対する風向きがおかしくなったらとたんに「自分が全てやりました。中殿は何も知りません」と全ての罪を被ります。

もう王様、男としての立場ないですよね~。
人間としても、男としてもゴンシンの方が上ですから、王様なのに(苦笑)





ネタバレになりますが、ゴンシンは斬首されてしまいます。
中殿、前に王様の為に自ら縫った肌着を捨てるよう女官に言い
その後、以前ゴンシンが渡したくれた刺繍のハンカチを握りしめて、ゴンシンのことを思い泣きます。
ここまで中殿に泣いてもらったら、ゴンシンも本望じゃないのかな…と思うわ。








中殿、王様、御針匠、ゴンシン
この4人を中心に淡々とストーリーは進んでいきます。


もちろん途中でクスッと笑えるようなネタを挟んでくるので、飽きることなく見続けることができます。

起伏があまり激しくないので、物足りなく感じる人もいると思う。
でもね、この映画はこれでいいんじゃないのかな~って、ワタシは思います。




尚衣院の御針匠とゴンシン、もっと違う形で出会えていたら、いい師弟関係を築けていたと思うんですよね…。


尚衣院の御針匠とゴンシン
王様と中殿
切ない切ない物語でした。