佐賀大生の市丸くん
『マー坊、Led Zeppelin って知っとる？』
佐賀大生の市丸くん
佐賀大生の市丸くん
無謀な市丸くん
対向車が来るたびに路肩に寄せて
佐賀から広島まで何百キロメートル
亀の子市丸くん
係りのおじさん
うわ〜めっちゃネイティブな
チケットもチェックせず
無謀なオタクの今給藜博美
中は若者達の熱気でむせ返っていた！
聴衆がステージへ押し寄せた！
俺『知っとぉよ！前座でGFRに喰われた
バンドやろ？』
佐賀大生の市丸くん
この時もかなり上から
『偶々、そん時はそがんなったとやろ？
あんバンドは世界一のロックバンドばい！
そんバンドが広島来っけん
マー坊一緒に観にいかん？』
俺『そりゃよかばってん、チケット
はどがんすっと？』
市丸くんはあがん言いよらすばってん
大したバンドやなかろう…？
佐賀大生の市丸くん
『ヘッヘッヘッヘェ〜持っとるばい！
マー坊の分も買うとっと！』
俺『はあ〜？オイが行かんかも知れんとに？』
佐賀大生の市丸くん
『なん言いよっと？行くに決まっとろう？』
ここにも無謀な石橋くん擬きがおる…汗
俺『いつ行くと？』
無謀な市丸くん
『明後日！27日！』
俺『明後日…⁈ホール側には
何も言うとらんしホールは
良かとは言わんばい！』
無謀な市丸くん
『うんにゃ、明後日は月曜やっけん
良かって言うさ』
確かにここのところホールは
客足が鈍くましてや月曜日やから
閑古鳥が鳴いているとは思うけど
許可してくれるかな…？
結局ホール側には俺が休みの交渉を
しに行った。
ホール側はいとも簡単に承諾してくれた。
【まさかこの事が後々想像を絶する
体験をするとは知る由も無い】
当日朝早くから車で我々3人は
一路広島へ…さっ3人…？！
なっなしてオタクの今給藜博美が
乗っとっとか〜っ…怒
ひょっこりくんが後ろのシートから
ひょっこり顔を出した。…汗
オタクの今給藜博美
『チケットは持っとらんばってん
行くぎ何とかなるっちゃなかかにゃ〜
って思うてさ』
ここにもう1人無謀なオタクの今給藜博美が
誕生した。パチパチパチパチ…涙
運転は無謀な市丸くん
めっちゃ安全運転…汗
対向車が来るたびに路肩に寄せて
スピードを落とす…あり得へん
佐賀から広島まで何百キロメートル
あるんやろ？
着かへん…中々着かへん…汗
俺『変わろう！オイが運転すっけん！』
遂に俺まで無謀なマー坊になってもうた！
この頃俺は運転免許は持っとらん！怒
亀の子市丸くん
『イカン！そいはイカンばい！』
俺『やぐらしっ！ワイショが
トロトロ亀のごて走るけんたい！
退けろ！オイが運転すっ！』
亀の子市丸くん
『イカン！そいはイカンばい！』
2人で押し問答
もう辺りはすっかり日が暮れて
既にコンサートは始まってる時間…汗
俺『もう良か…間に合わんけん
ゆっくり行こうで…』
悲しかった…
3人…無言のまま…
亀の子市丸くん
相変わらず対向車が来たら
路肩に寄せてスピードを落とす
いつの間にか夜の9時になっていた…
薄っすらと体育館の灯りが見えて来た…
心なしかスピードが上がった
気がした。
もっと早よからスピード上げろって…
もう手遅れやろもん！
とは言ってもやはり聴きたい！
体育館の前に乗り捨てるように
車を停めて
チケットを握り締め
俺達は走った！
やけに入場口が遠く感じた…
係りのおじさんに
俺達の座る席を訊ねる
『オイ達の席はどの辺ネ』
係りのおじさん
『もう終わりやけぇのう…
好きなとこ行けばエエけぇのう…』
うわ〜めっちゃネイティブな
【仁義なき戦い】の口調やけぇのう
チケットもチェックせず
通された。
無謀なオタクの今給藜博美
ラッキー！
中は若者達の熱気でむせ返っていた！
物凄い爆音の中
聴衆がステージへ押し寄せた！
ウェーブヘアーを振り乱しリズムを
とっていたロバートプラントが
次の瞬間No〜!っと
耳をつんざくような金属音
メタルボイスで叫んだ！
聴衆は一瞬で固まったが…
俺の魂は打ち震えた…
俺の行く道を決められた
運命のシャウトだった！
今夜はこの辺で
よかろうか…
ホンマによかろう？
長々と書いてもうた
つ・づ・く