リタと私(すなわちワイン通とそのかわいそうな妻)が朝10時にボルドー市からソーテルヌに向けてこうしてドライブしているのには、わけがあります。
シェークスピアの熱狂的な読者がストラトフォード・アポン・エイヴォン(シェークスピアの生地といわれる)を巡礼し、ルネッサンスの研究家がいずれはフィレンツェを訪れるように、自分がソーテルヌを訪れなければならないことをワイン通は遅かれ早かれ知るのです。
見事な枠にセットされた素晴らしいエメラルドにも似た、ソーテルヌの宝石、それがシャトー・ディケムです。
メドックやナパ・ヴァレーがそうであるように、ソーテルヌも地域の名称です。