あの頃の私に「遊ぼう」と言っても、目を三角にして
「それどころじゃないよ!キッー!」
となったに違いありません(笑)
ただそれでも今の私はあの頃の私に伝えたい。
大変な時だからこそ「遊び心」は大切なんだよ、と。
それまでの私の平凡で平和な日常が一変したのは、実家の父が脳溢血で倒れたとの知らせからでした。
慌てて病院に駆けつけると、医師が困り顔で私に言ったのです。
「お母さんでは話にならない…」と。
その時私は初めて母の精神が病に蝕まれていることを知りました。
間も無く父のみならず母も入院することになり、実家にはボロ雑巾のような老猫が、ぽつんと残されました。