大切なものは永遠に vol.3 | グリーフという愛のかたち

グリーフという愛のかたち

2018年秋 20歳の娘が天に還っていきました 

あなたは それが
本当に大切なものだと
気づいたとき
しっかり言葉で伝えていますか?





前回までのお話はこちら

https://ameblo.jp/maaya-sakurano/entry-12625636550.html





80歳を超えた父の運転


助手席の私は
ナビに集中します



暗い時間に出発し
到着する頃には 

気づけば 朝日が登っていました





初めて行く病院だというのに
娘の待つ救急処置室に
迷うことなく
一直線に向かいました




まるで
導かれるように





処置室の前の廊下で
娘と暮らしていた彼が
大声を上げて
泣いているのが見えました



私を見つけると
泣き叫びながら
よろよろとこちらへ歩いてきて




『すみません…』
『本当に申し訳ありません…』


そう言って土下座をしたまま
泣き叫ぶ彼




しっかりしなさい!!




私は思わず
彼を叱りました




私は


…落ち着いていたのです






人といういきものは
自分の大切なものの
突然の場面に


こんなにも
冷静になってしまうもの
なのでしょうか








…続きます



またお会いできますように照れ
桜野 真綾