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🚲️-゙・*…☆…*・゙-🚲️
近所にあるスーパーの青果売り場へ行き
入って左手の山から
一番きれいなのを選んで買った。
🚲️-゙・*...☆...*・゙-🚲️
自転車の前かごに入れ、ペダルを踏んで
通い慣れた道を走り出す。
静岡市の歩実さん(16)はその日
どうしてもしたいことがありました。
![晴れ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/022.gif)
![ちょうちょ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/169.png)
![長音記号2](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/180.gif)
![駐車場](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/232.gif)
![長音記号2](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/180.gif)
![ちょうちょ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/169.png)
![晴れ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/022.gif)
駅を過ぎ、いつもの駐輪場に🚲️をとめると
駅前ビルの2階にかかる
「戸田書店」
の看板を見上げた。
思い出の書店がきょう閉店する。
店内は、いつもより少し混んでいた。
本の背表紙を眺めながら
書棚の間を歩く。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20210309/16/maaya-12345/95/6a/j/o1080090014907798060.jpg?caw=800)
4歳の時初めてこの本屋に来て
「はらぺこあおむし」
を買ってもらった。
小学生の時は参考書を買った。
パラパラとめくるたび、新しい世界に
踏み出す高揚感に包まれた。
*.ー・.゚※・☆・※゚.・ー.*
高校へと向かう朝
「いつもの一日がはじまるな」
と思う。
その一日には
友達もいて、家族もいて
英語や数学や期末テストがあって
それはそれで満足なのだけれど
な
ん
と
な
く
そんなもの 全て 投げ 出して
どこか
遠くへ
行ってしまいたいたくなる日がある。
⌒*.・.+ ":::-=-:::"+.・.*⌒
そんな時はいつも
物語の世界に没頭した。
どうにもならない毎日を
自分の力で
変 えようとする主人公たちは青春に
満ちていた。
書店は、尽きない冒険の
場だった。
なのに数ヵ月前
母から戸田書店が閉店するらしいと
聞かされた。
「うそでしょ、そんなのムリ!」。
わたしが億万長者なら
店を買い取るのに・・・・・・・。
⌒※…・★・…※⌒
その日からずっと
お小遣いの限りを使って本を買い続けた。
👛財布に52円しか
残らなかった時はさすがに焦った。
それでも買えるのは
せいぜい月に5冊ほど。
閉店は止められない。
力になれない自分がもどかしかった。
最後の最後に、書店に
「 あ り が と う 」
を伝えようと思った。
言葉で言うか。手紙で伝えるか。
だめだ
それでは印象に残らない。
⌒*☆・…・☆*⌒
「そういえばあの時、
あんなことがあったな」
と
振り返ってもらえるような
その
瞬間に
思わず笑みがこぼれるような
ちょっと特別なことが
したかった。
⌒*・☆…🍋…☆・*⌒
名作小説のコーナーに向かう。
「
こ
れ
だ
」
作家、梶井基次郎(1901~32)の代表作
「檸檬」
を改めて手にとった。
⌒*・☆…🍋…☆・*⌒
借金を背負い、病にむしばまれる主人公は
八百屋で🍋を買い
幸せだった頃によく通った書店へ───。
中学2年の時
「本屋にレモンを置いてくる」
という
ラストシーンが
まんがで紹介されていて
意味を先生に聞いた。
その時初めて「檸檬」を知り
すごくおしゃれだと
思った。
⌒*・☆…🍋…☆・*⌒
本好きの間だけで使われる共通言語のようで
その意味が分かることに
少し優越感もあった。
スーパーで買った🍋を
書店で一番目立つところに置こうと決めていた。
⌒…;,*☆*,;…⌒
きっと書店員さんなら
こちらの寂しさも、悔しさも
ありがとうも
全て受け取ってくれるはず。
あたりを見回し、レジと入り口を何度も往復する。
特設コーナーに直木賞受賞作が
平積みされていた。
「ここならきっと気付いてもらえる」
カバンから
🍋
を取り出した。
⌒-⌒・:・..・゚・🍋・゚・..・:・⌒-⌒
迷惑かもしれない。捨てられちゃうかも。
🍋が
腐ったらどうしよう。
興奮と不安で
胸が張り裂けそうだった。
「置かせてもらいますよ
いきますよ」
心の中でつぶやいた。
「 よ し や る ぞ 」
本が傷まないように、そっと両手で
🍋
を置き
逃げるように店を後にした。
置かれた🍋
空に雲が流れる。
゚.・*..*-🍋-*..*・.゚
「やってしまった」
自分の行為に驚きながら
ゆっくりと
🚲️をこいで帰った。
゚.・*..*-🍋-*..*・.゚
雲を眺めるうちに、気持ちがすっきりと
していること
全てが終わったと
感じていることに
気がついた。
「どうしようもなく、あの場所が
大好きで
大好きで
大好きだった」
町並みが流れていった。
゚.・*..*-🍋-*..*・.゚
──── ある紙面より ───
わたしの街にも
小さい時にいつも行ってたお店が
ありました。
おっちゃんやおばちゃんが
優しいまなざしで迎えてくれたお店が。
本屋さんや
駄菓子が置いてあるお店やさん
小さな食堂やさん
おもちゃも置かれていた文房具やさん
・・・・・
何軒かのお店は
シャッターが下りたまま・・・
*⌒‥*…゚.・☆・.゚…*‥⌒*
歩実さんの🍋
お店の方は気付かれたんですね。
きっと目頭
熱くされたと思います。
だから気付かれてすぐに
写真におさめられたんでしょう。
歩実さんの" こころ "は
戸田書店の方に通じたんですね。
最後の最後の閉店の日に
お店やさんに贈られた
最良の
「よしやるぞ! ありがとう」
になりました *.・-・.*☆ネ
*⌒-゚+"";;;""+゚-⌒*
1月に途中までだったのが伝えることが
できます。
読んでくださってること
感謝
してます。
わたしもいつも素敵なブログを読ませていただいて
これからもよろしく
お願いします
の
感謝の🍋をそっと
・・・・・
迷惑かもしれない。捨てられるかも。
🍋が腐ったらどうしよう…
でも
「置かせてもらいますよ」
☆‥‥*◆◆◆*‥‥☆
🌖朔まで三日ですから
月明かりでも雲の流れは見えないかも…
しれませんが
ゆっくりと
🚲️自転車をこいでる夢をみながら
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