岡山県南の温泉の特徴

1)無色透明
2)アルカリ泉(pH7.5~弱アルカリ,pH8.5~アルカリ,pH10~強アルカリ) ヌルヌル、すべすべ
3)微硫黄臭(1mg/kg,2mg/kg) 温泉らしさ
4)放射能泉(Rn含有量 30×10-10Ci(8.25M.E.)) ホルミシス効果

 岡山県南で良泉とされているのは、2)、3)の微硫黄臭のするアルカリ泉である。4)の放射能泉については、基準値まで達するものは少ない。最も、放射能泉として効果が期待できるのは50M.E.(マッヘ)以上と言われているので、放射能泉の表示があっても弱が付く事になる。かしお温泉、吉備路温泉には弱放射能泉の泉質名が付いていたが、赤磐温泉、八幡温泉にも成分の中にRnが見られる。自分が行ってみて、人にお勧めしたい温泉を以下に述べる。自分は泉質至上主義だが、温泉の楽しみ方はお湯そのもだけではない。お湯が良くても施設、雰囲気が良くなくて、落ち着けなかったり、不快になるならそれは感性に合わない場合もあるだろう。また人が多すぎて、風呂の場所の取り合いみたいになってしまう事に脱力、失望する事もあるだろう。お湯は今一つでも、そこのもてなし、リラックスできる環境、その他の要因(食事、清潔感等)で癒されるならそれはそれで良い温泉と言える。今回ピックアップした温泉以外にも、もっとデープな温泉、マイナーだけど良い温泉があるかも知れない。

かしお温泉(最上荘)
岡山県岡山市北区粟井2224-2 TEL 086-295-1548
10:00~18:30 (木曜日・第2金曜日休館) 大人 700円
単純放射能泉、PH 9.2、微硫化水素臭。
 露天風呂は無いが源泉に見合う大きさの浴槽の為、素晴らしい源泉掛け流し。穴場。初めて訪問した時お湯の素晴らしさに感動してしまった。お湯は良いが、この内湯一つの施設に満足できるかで、温泉の指向は判断できる。湧出量が少ない温泉で源泉掛け流しをやろうと思えば、小さな浴槽にせざるを得ない。露天風呂や様々な浴槽をつくる為のお湯の絶対量が足りないからである。お湯そのもに満足を得るか?風呂の種類の方をとるか?露天風呂が無いと~、と言う人には不向き。
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赤磐温泉(天然温泉ツルの湯)
岡山県赤磐市酌田1032-1 TEL 086-995-0226
13:00~21:00 (不定休) 大人  500円
アルカリ性単純温泉
 浴槽がこじんまりとしているので源泉が堪能できる。ここは日帰り施設になっているので、立ち寄りやすい。旅館やホテルの日帰りは宿泊客優先の所が多いので、時間制限が厳しかったり、受付で入浴可能か確認する手間が要ったりする。ここは庭があって、いかにもそこに露天風呂があったら良かったのに~、という造りになっているが、何故かそこには椅子しかおいてない。椅子に座って身体を冷やしてまた温泉に浸かると言う入り方が出来る。
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八幡温泉(国際温泉会館)
岡山県岡山市北区建部町建部上586 TEL 0867-22-2500
10:00~21:00 大人 400円 
アルカリ性単純温泉
 泉質に特徴は無いがお湯が柔らかく肌触りが良い。この4月に施設の老朽化に伴いリニューアルオープンした。ここは湯温がぬるめなので長湯が出来る。露天風呂から、川向こうに見える国道53号線をボーッと眺めてると、のんびりした気分になれる。施設の雰囲気もレトロでスローライフな感じが良い。
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吉備路温泉(国民宿舎サンロード吉備路)
岡山県総社市三須825-1 TEL0866-90-0550
11:00~21:00 (年中無休) 大人 600円
含硫黄-弱放射能温泉?僅かに硫黄の匂いが感じられる。時折注ぎ口から思い出したように源泉が出てくる。露天風呂2つ、内湯2つ、サウナと施設は充実している。本来、源泉掛け流しにするには浴槽一つが限界?それでも、温泉らしさはお湯に残っている。以前は塩素臭バリバリだったが最近はしなくなった。人気があるので人が多い。宿泊施設だが日帰り入浴しやすい。
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くらしき乃湯温泉(マルナカ新倉敷)
岡山県倉敷市玉島爪崎981-1 TEL 086-523-1677
10:00~23:00 (第2火曜日休館) 大人 600円  
含弱放射能-カルシウム・ナトリウム-塩化物泉
 ほぼ海水に近いしょっぱい温泉。塩化物泉は保温効果があるので湯冷めしにくい。冬は特におすすめ。湯量が多いので露天、内湯とも温泉。塩素系消毒材が使われているそうだが、温泉の個性が強いので塩素臭は感じない。マルナカ新倉敷店の敷地に連続するようにあって、佇まいはスーパー銭湯なので、気軽に行く事が出来る。。露天風呂、サウナ、内湯、ジャグジー、打たせ湯等、風呂のバリエーションは多い。閉店時間が23時になったのが少し残念。
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神辺温泉(ぐらんの湯)
広島県福山市神辺町新道上2丁目10-26 TEL 084-960-38260
9:00~24:00 大人 700円
アルカリ性単純温泉、成分総合計 914mg/kg、微硫化水素臭、PH 9.2 
 療養泉の規定値(成分合計1000mg以上)に僅かに届かず(ほぼ療養泉)。ナトリウムーカルシウム塩化物泉に近い。源泉浴槽がある(加温加水無し)。温度はおそらく25℃ぐらいと思われる。サウナに入って身体を温め源泉浴槽に入ると良い。これを繰り返す事によって源泉風呂を堪能できる。源泉風呂では皮膚表面に僅かながら気泡が纏わり付いてくる。
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仏生山温泉 天平湯 
香川県高松市仏生山町乙114-5 TEL 087-889-7750
平日11:00~24:00 土日祝9:00~24:00 定休日毎月第4火曜日 大人 600円
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
 炭酸水素によるヌルヌル(珍しい)美人の湯。加温加水無しの源泉浴槽があり、35℃ぐらいの不感温帯の為長湯が出来る。しかも、身体に気泡が付く。ただし、この源泉浴槽は大人4人も入ればいっぱいとなる為、混んでいる時は順番待ちになる。皆長湯なので中々空かないのが難点。お湯が良いのは体感していたが、分析表を見てぶっとんだ。とんでもない温泉だったのだ。成分総計なんと11,454.4mg/kg。1000mg/kg以上あれば温泉になる10倍以上の濃さ。その中で特筆すべきは炭酸水素イオンの5826.0mg/kgで、アルカリのヌルヌルと炭酸ガスを堪能できる。この機序は重曹が加熱で分解される過程で起こる。NaHCO3(重曹)→NaCO3(炭酸ナトリウム)+H2O+CO2 施設も現代建築で凝っていて奇麗で新しい。是非一度は訪れてもらいたい施設の一つである。

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