うえまさのニッキ

のとろ温泉天空の湯は鏡野町富地域にある。前は富村と言う村だったが、今は鏡野町に合併されて富地域と言われる。過去ここへ行った事があるが、かなり僻地という印象があった。と言うのもここへのアクセスは険しい山道を越えていかなければならず、大変難儀した思いがある。然し現在は奥津からの道は整備され、こちらからはアプローチしやすくなった。



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今回は「のとろ温泉」とそこに併設された「のとろ館」での食事を目的に訪れた。のとろ館ではここの地域の名産ひらめ料理が食べられる。然し…、ナビに頼るのは良くないと今回も感じた。奥津方面から新しい良い道が出来たのを知っていたのに。ナビが指示したのは湯原ICで降りて、中和村から入る道。峠越えでは雪の残る狭いヘアピンカーブの連続で、勘弁してくれ~、状態だった。今後ナビに求められるのは遠回りでもいいから広い道、年寄りに優しいナビが欲しい。



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周りの山にはまだ雪が残るなか、駐車場の隅にも雪が寄せてあった。今年の冬は雪が良く降ったもんな。施設は新しいもので近代的だが、桧がふんだんに使われており、とても素晴らしいものに感じた。温泉施設もこじんまりとはしているが、各20人~30人ぐらいを想定した規模になっている。



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何よりも、露天風呂からの景観が素晴らしい!さすが天空の湯を名乗るだけの事はあるなと思った。中々、こんな山々を見降ろしながらの景色には巡り合えない。風もまだ冷たく、身体を冷ませながらのんびりできる。一緒に入っていたお兄ちゃん二人が話をしていて、「天空?ラピュタ?ととろ?」等と笑っている。確かに、連想ゲームじゃないけど「のとろ→ととろ→ラピュタ→天空の城→天空の湯」と言う事なんだろうな、と思った。



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これまでは温泉の成分表を見ても無機質な数字の羅列でしかなかったが、この度は感慨深いものがあった。分析書を見ての第一感は、随分と成分の薄いものだと言う事だった。温泉成分総計の目安としては、溶存物質1,000mgが基準である。ここでは総計量が計算するまでもなく100mg程しかない。



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この温泉が療養泉として泉質を名乗れるのは源泉温度「28℃」の部分である。従って、泉質名は「単純温泉」となる。特筆すべきはPH8.9である。これはPH8.5以上の定義で「アルカリ性」、成分表に「炭酸水素イオン44.5mg」「ナトリウムイオン20.0mg 」とあるので、Na-炭酸水素塩型のアルカリ泉と言う事になる。このPH8.9は素晴らしい数字で、アルカリは効能には書けないが美肌効果がある。


泉質の一番の特徴であるアルカリは残念ながら、源泉の注ぎ口でもあまり感じなかった。アルカリは成分が薄いと循環によって飛んでしまう。また、塩素消毒をすれば中和されてしまう。いずれかの理由だろうが、アルカリ泉なのにヌルヌルを感じないと何だか寂しい気分になってしまう。然し、風呂から上がって暫くすると、肌がしっとりっしていた事に気が付いた。これがいわゆる美肌効果?かもしれない。