これまでの取引銀行を変更することにした。理由は融通が利かないからだ。まぁ、うちなど小口の取引先だろうから、あんまり言う事を聞いていては、大した儲けもないのにいらぬ労力を使ってしまうことになるだろう。仕方ないことだ。飛びついてきてくれた某銀行。最初は「全面的に協力します!」とか言って、愛想も良く、かなりフレンドリーな印象を受けた。ところが、いざ融資となると、「今度から返済額を減らしたのだから少しは貯金に回せ。」と遠回しに言う。交換条件じゃないがと言うが、かなり高圧的であった。それでも、向こうも商売だからそれは致し方ないと思った。ところが、話も進んで行くうち、金の使い道についてかなり突っ込んでくるではないか!ゴルフを減らした方がいい、飲み代が多すぎはしないか?家族旅行に行くのもいいがもう少し回数を減らしたらどうか?等、少し「イラッ」としたが我慢して聞いていた。だが、更に営業経費をもっと節約したら?と言ってくる。「こいつは何なんだ!」と遂に堪忍袋の緒が切れて、「経費の節減とは?いったい何を知って言っているのか?」と言った。「あんまりよくは分からないのですが、切り詰めるところがあれば、と言うことで・・・。」「よくも分からないで、そんな事を言うもんじゃない!」と窘めた。すると「要らん事言いました。」と言うので、「ああ、要らん事ですな。」と返した。

Aプロにそのことを話すと、銀行を変えるというのはそう言う事だ、と言うではないか。自分が世間知らずなのかと思って、Aプロなら我慢するのか?と思って聞くと、「俺ならその時点で話は無かった事になるな、我慢せんよ。」とさらりと言ってのけた。なんでも、弱みを持たれると向こうはつけ上がるらしい。いつも強気に出られるAプロをうらやましいと思った。


Cry For A Shadow By G-Force