ずっと、一緒にいようね、といった彼は意外にあっさりと私を捨てた。
そして今日 私の親友と結婚する。
控え室でウエディングドレスを着てはしゃいでいる絵里子は、とても綺麗だ。
知り合った頃からずっと変わらない。
純粋で、世間知らずなお嬢様。
私と彼が付き合っていたなんて、全く気づいてない。
絵里子のひるがえす白いドレスに涙が出そうになった。
背中を見せた私に絵里子がささやくように言った。
―ごめんね、小夜子。
振り向いた私を見つめる、強い瞳。
本当に絵里子は綺麗だ。
ああ、あなたは世間知らずのお嬢様なんかじゃなかった。
完璧な演技で彼を手に入れた。
真っ白なウエディングドレスは、彼女にとても似合っていると思った。
舞台衣装に包まれた彼女。
もう、涙は出なかった。