先月「消え行く産業遺産」でご紹介した、旧三次機関区の転車台は先週末に撤去・搬出されたと聞きました。
県内で唯一残る転車台は備後落合にありますが、その状態は極めて悪いようです。
芸備線で蒸気機関車が活躍していた頃、備後落合には駐泊所が置かれ、機関車に給水や給炭を行っていました。
1960年代の後半、備後落合の転車台を主に使っていたのは木次線のC56です。
備後落合は芸備線では中間駅であり、芸備線のC58は滅多に方向転換しなかったと聞きました。
前述した木次線のC56が帰りも正面向きに走るために、どうしても方向転換を必要とした訳です。
※画像は備後落合にて1970年3月の撮影 方向転換しているのは現在木次に保存されている108号機
45年前に蒸気機関車が姿を消して以降、転車台はラッセル車の方向転換に用いられるだけとなりました。
戦前に製造された「キ100」というラッセル車で、普段は新見と木次に待機し、積雪時に出動していました。
キ100は自走できないため機関車に押されるのが前提で、雪を掻き分ける側も片方ですから、折り返し時には方向転換を必要としたのです。
備後落合の転車台、そのためだけに温存されていましたが、旧来のラッセル車が廃止された国鉄末期、その役目を終えて使用廃止となりました。
