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年下の後輩と話をしているときに、
彼らの言葉づかいにイラッとした経験がある人は、少なくないのでは?
自分よりも年下世代の言葉づかいが気に障るというのは、いつの時代も同じだと思うが、
R25世代(25~34歳)の場合はどんな言葉が気になるのだろう?
後輩に使われてイラッとくる“若者ことば”を調査してみた。すると上位に挙がったのが、
1位 オニ~(79票)
2位 ウケるんですけど(72票)
3位 あざぁーす(55票)
4位 ~じゃね?(47票)
5位 (逆でも何でもないのに)逆に言うと~(46票)
“オニ~”とは、「駅前のカフェ、入ったことあります?
あそこのカレーが“オニ”ウマで、マジヤバいっすよ!」なんて具合に使われる誇張ことばのこと。
R25世代でいうと、「カレーが“超”ウマくて~」といったところだろうか。
「R25世代が使ってしまいがちな若者ことば」も同時に調査してみたところ、
“オニ~”を使っているのは、2.5%しかおらず、断トツで少なかった。
2位にランクインした“ウケるんですけど”も使っている人は少なく(10%程度)、
自分たちが日常的に使用しない若者ことばに嫌悪感を示す傾向が強い印象だ。
だが、“オニ~”など上位にランクインしたもののほか、
「ぶっちゃけ~」「リアルに~」「~系」など、今回ピックアップした30以上の若者ことばは、
R25世代にとっては意味がまったく分からないわけではないし、
彼らのノリは理解できる部分も多いはず。
なのに、どうしてイラッときてしまうのだろう?
コミュニケーション論や若者ことばを研究している
西武文理大学兼任講師・瀬沼文彰氏に聞いてみた。
「ほかの世代から見れば、
R25世代とその後輩世代は、あまり変わらないノリや世界を共有しているように映っています。
しかし、ある程度の社会人経験を重ねているR25世代は、
社会のモラルや細かなルール、状況に適した言葉の使い分け…など、
社会人として必要なことを知らず知らずのうちに学んできているのです。
そういう意味では、まだ状況判断を的確にできない
後輩世代の言葉づかいに対して気になる点はあると思いますね」
なるほど。
自分で意識することはほとんどないけど、
社会人経験を積んでいくうちに、
臨機応変にことばの使い分けができるようになってきているのか!
さらに、瀬沼氏はこう続ける。
「その反面、社会に少しずつ適合している自分には使用できない若者ことばやノリ、
そして、若さへのうらやましさや寂しさみたいなものもあるのでは?
『昔のオレなら、あいつらみたいな言葉づかいができたけど、今はできないな…』という寂しさは、
嫉妬的ないら立ちになるのではないでしょうか。
そのいら立ちの対象は、後輩世代に対してだけではなく、
歳を重ねてノリについていけなくなった自分自身にも向けられているのだと思います」
イラッとする感情の中には、
ちょっとした寂しさも含まれていたのか。
では、後輩の若者ことば、どう受け入れればいい?
「最近の言葉づかいの特徴として、
下の世代になるほど、『なにげに~ですよね』や、
『~な感じ』など、相手への気遣いを含んだ曖昧な表現を多用しています。
彼らの言葉のウラにある意味を汲み取ってあげると、
イライラも減って円滑にコミュニケーションを取れるのではないでしょうか。
きっと彼らは彼らなりに、周囲の人と親しくなるために全力で取り組んでいるはずですから」(同)
僕らだって新人のころは言葉づかいがなっていなかったはず。
これからちゃんと言葉を覚えていくのだから、後輩のことも今は温かく見守ってあげるべきかも。
(遠藤マイケル/verb)
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なるほど…
若者言葉には、相手への気遣いから発生したものもある。
実に日本人らしい感覚ではないでしょうか。
若者言葉に寛容な姿勢を持ちつつ、
美しい日本語も文化として守っていきたいものですね。