【済州島(韓国)西脇真一、西岡省二】29日に韓国南部・済州島で開かれた日中韓首脳会談は、鳩山由紀夫首相と李明博(イ・ミョンバク)・韓国大統領、温家宝・中国首相による黙とうで始まった。韓国海軍の哨戒艦沈没事件の犠牲者のためにと、鳩山首相が提案、李大統領が「温首相が同意されるなら」と引き取り、温首相が応じて実現した。李大統領は黙とう後、「謝謝、ありがとう」と中国語と日本語で感謝の意を述べた。

 3カ国首脳は、30日の首脳会談で沈没事件に関する本格的な論議を行う。初日の黙とうは、北朝鮮への配慮から厳しい態度を取ることを避けるのではないかと見られる中国に対し、日韓連携を改めてアピールし、協力を求める姿勢を想起させるものだといえる。

 鳩山首相はこの日、済州島入りする前に韓国中部・大田に立ち寄り、事件犠牲者が眠る国立墓地「大田顕忠院」で献花した。「鳩山首相の強い希望」(韓国政府関係者)によるもので、これも、日韓の緊密な連携ぶりを印象づけたいという日本側の狙いが感じられるものだ。

 この日、日中韓首脳会談に先立って行われた日韓首脳会談は、予定より30分以上長い1時間半余りに及んだ。

 「お互いよく知っている仲で、波長があっている。呼吸があった会談だった」。日本の外務省高官は会談の雰囲気をこう表現した。李大統領は「世界のどの国より真っ先に犠牲者へのメッセージを送ってくれた」「日本は本当に近い隣国だと感じる契機となった」と繰り返し日本側の対応をたたえたという。

 韓国青瓦台(大統領府)によると、温首相は28日に行った李大統領との会談で「事態を是々非々でえり分け、客観的で公正な判断で立場を決める」と語った。事件に対する中国の中立姿勢は変わらないものの、韓国側はそこに微妙な変化を感じ取っており、今後も、日本のような支持国を多く募ることで、中国の説得を進めたい考えのようだ。

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 睡眠中に呼吸が止まった状態が継続的に繰り返される「睡眠時無呼吸症候群」(SAS)。NPO法人睡眠時無呼吸症候群ネットワーク(SASネット)は5月24日、この疾患啓発と治療推進などを目的とした「SAS睡眠時無呼吸発見プロジェクト」立ち上げの記者発表会を東京都内で開いた。SAS広報委員会の顧問を務める筑波大大学院睡眠医学講座の佐藤誠教授は、「いびきをかいているということは、その人が苦しいので寝ている間に助けを求めている叫び声だ」と述べ、検査受診を呼び掛けた。

 同プロジェクト事務局によれば、今回のプロジェクトでは、特にSASの中でも多くの割合を占める閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に関する啓発として、SASの症状や原因、検査・治療方法などを紹介するサイトの立ち上げのほか、関連医療機関などでのキャンペーンガイドの配布、シンポジウムの開催などを予定しているという。

 記者会見ではSAS広報委員会代表顧問の井上雄一氏(東京医科大睡眠学講座教授)が、OSASの日本の有病率について、2000年代の疫学調査から「軽く成人人口の5%は超えているということがほぼ確実視されている」と指摘。OSASは「ありふれた身近な病気」との認識を示した。
 その上で今後の課題として、潜在患者をカバーするような検診システムの構築などを挙げた。
 また、同プロジェクトのキャンペーンキャラクターを務める評論家の山田五郎氏や、SAS経験者でタレントのパパイヤ鈴木氏も登壇。パパイヤ鈴木氏は「太っているからというのが原因ではないと思う。(SASは)病気だというふうにはっきりと認識して治療をすることが大切だと思う」と語った。


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