今日のテレビで「隠れ認知症」をテーマにした番組のコーナーがあった。
また変な名前を考えついたもんだと思いながら見てみると「前頭側頭型認知症」のことらしい。
前頭側頭型認知症(FTD)とは
前頭側頭型認知症とは、若年性認知症など若い人でも発症する認知症で、頭の前にある前頭葉と横にある側頭葉の委縮によって認知症が起こります。前頭側頭型認知症は、前頭側頭葉変性症の1つで、ピック病や運動ニューロン疾患型、前頭葉変性症が、前頭側頭型認知症の中に含まれます。
アルツハイマー型などと比べると、患者数が少なく、原因など病気に対して解明出来ていない事が多くなっており、また有効な薬もまだ出ていません。認知症と言えば物忘れというようなイメージがありますが、前頭側頭型では物忘れはあまり見られません。一般的な行動から逸脱している場合が多いために、精神疾患と誤診される場合もあります。
ルールを無視した、自分の思うままの行動を取る事が多くなります。店先の商品を万引きしたり、痴漢などをして警察に捕まっても、本人には罪悪感がなく反省しません。
仕事(と言っても嘱託の精神鑑定ですが)をやってて感じるのは、最近60歳代以上の窃盗が増えています。
それも累犯で、何度も繰り返して、懲役刑を受けてもやまることはありません。
それどころか窃盗累犯は量刑が等比級数的に増加していきます。
ちなみに2016年1月1日から10月18日までの間にやった簡易精神鑑定70件(これもどうなん?)のうち、認知症による衝動抑制能力の低下が原因の窃盗が10件ありました。
この中には、二回懲役刑を受けている人もいました。
私は鑑定書に「責任能力なし」との意見を書いてますが、実際はどの程度処遇に反映されているかはわかりません。
ただ冒頭に書いた番組の中では、裁判官によって判断が異なるというように言われてました。
放置するわけにはいかず、と言って刑罰を科せば全体として良い方向に向くのかといううと疑問ですし、新しい仕組みが必要となってきていると実感しているところです。
物を盗ったりする行為は、ご本人は悪い事だと理解出来ていないため、戒めても変わりません。外に出る時は付き添うのが良いですが、毎日は介護者の負担になりますので、デイサービスやショートステイなどの利用も考えてみましょう。
また、繰り返し同じお店でその行為を行ってしまう場合は、お店に事情を話し、先にお金を預けるか、後でまとめてお金を支払うなどの対策が必要です。とはいえ、度重なる万引きや痴漢行為などが見られるようであれば、介護者が抱え込まず医師やケアマネージャーなどの専門家に相談しましょう。





