都希です
Eテレで放送されている「おはなしのくに」で、安達祐実さんが語りをされていた『雪女』にとても心惹かれるものがあり、
今日は『雪女』のお話をテーマに書いてみたいと思います
ところで、『雪女』のストーリーはみなさんご存じだと思いますが、
吹雪の晩に命を助けた男(巳之吉)のもとに雪女(お雪)が人間に姿を変えてやってきて、やがて二人は夫婦となります。
しかし幸せな日々は長くは続きません。
男が雪女との約束を破ったために、雪女は人間として暮らすことができなくなり、男のもとを去っていってしまいます。
雪女は“妖怪”といわれていますが、“雪の精霊”や“山の神さま”ともいわれています。
このお話の「雪女」は、巳之吉(みのきち)の父親・茂作(もさく)の命を奪い、巳之吉の命を救った存在でもありますが、
巳之吉の「罪の意識」を象徴する恐ろしい存在でもあります。
あの晩、巳之吉が囲炉裏の火を絶やしたことで雪女の入り込む隙を与えてしまいました。
そのことで巳之吉は、父親を死なせてしまったという罪悪感を抱きます。
どんなに悔やんでも、父親は戻ってきませんし、その後も巳之吉の人生は続いていきます。
たとえどんなに素晴らしい幸福を得られたとしても、親を死なせてしまったという罪の意識は、雪女との「約束」とともに、巳之吉の心に刻まれることになるのです。
† :.。.:゚:.。.: † :.。.:゚:.。.: † :.。.:゚:.。.:
親が生きていて元気な場合でも、親に対して罪の意識を抱くことがあります。
親がいつも我慢して、つらいことに耐えている姿を見て育った場合、無意識に親を差し置いて幸せになってはいけないと思ってしまうこともあります。
そして無意識に、親の望むように人生を決めていってしまうことになったりします。
私もかつては、誰よりも母を幸せにしなくてはいけないと思いながらずっと生きてきました。
母に対する本当の思いに気づくまで、母といることに疲れながらも、心理的に距離を置くことができませんでした。
親に対する罪悪感というのはとても根深いものがあります。
子どもは親がつらそうにしているだけで自分のせいだと感じてしまうものなのです。
とくに人の気持ちを感じやすく、受けとりやすい子どもなら、よけい自分がなんとかしなければと思ってしまうのかもしれません。
そんなときに、「親には親の人生がある」と一線が引ければ、子どもは親の苦しみまで抱え込まなくてすみます。
そして、自分の人生だけにエネルギーを注いでいけるのです。

インナーチャイルドカードの「ソードの10
」です。
このカードが意味するのは、『意識の新たなサイクルに入る』です。
巳之吉は、吹雪の夜にあったことをお雪に話すことで罪の意識を開放します。
それは雪女(お雪)に対する裏切りのようで、実は巳之吉がこれまでの恐怖や抑圧などを克服し、意識を変換するタイミングだったという気がします。
そしてあとに残ったのは、お雪との間にもうけたたくさんの子どもたち、というかけがえのない宝物です。
そのとき巳之吉は、自分が今日まで生かされてきたことに初めて気づき、自分の力で得た素晴らしいものにやっと目を向けることができるのでしょう。
† :.。.:゚:.。.: † :.。.:゚:.。.: † :.。.:゚:.。.:
「雪女」は一見とても恐ろしく、自分の産んだ子にひとことも別れを告げず去ってしまう冷たい存在に見えますが、
つねに人を見守り、必要なときは助け、今手にしている豊かさを教えてくれる、素晴らしいスピリットなのかもしれません。

雪女・・ではなく雪の妖精のようなチェブラーシカ。今年ももうすぐ白い妖精が舞う季節がやってきますね。
※物語には人によっていろんな解釈があると思いますが、このブログに書いていることはあくまで都希的見解ですのであしからず・・
初めて出会ってくださった方へ
メニュー
お申し込み・お問い合わせについて
プロフィール
オラクルカードとは
Instagram枚田 都希(ひらた つき)