Fallen angel whiteVampire -2ページ目

Fallen angel whiteVampire

あたしが感じたことの記録
♡Ⅴ盤,お酒,カラオケ,料理♡
十人十色我が道を貫いて生きていく。

(ここは何処だ・・・・・・・。)

輝の目の前には、そう観たことの無い景色。無色とでも言うか。

「色の無い世界・・・・・。」ボソッと呟いた。

その瞬間。また激痛が走った。
打った痛さではなく、そう。夢の中での出来事が現実になったかの様に・・・・。

そう。彼はまだ知らない。何も色も背後から聞こえている声にも・・・。


カァカァー。カァカァー。
激痛の中聞こえて来た声?音?まるで話しかけらあ れている様に。
こつん。と何かが頭に当たった。

「お帰りなさい。」と知らない様な知ってる様な低い声。

「誰なんだ。一体。」

輝は、自分の姿さえ見えない世界に怯えながらも、強気で言った。

「おかしな事を言うね。アハハ。」

馬鹿にしてるかのように笑いながら答えた。

「君の家だよ。まぁ見えないだろうけど。」

もう、ハテナがいっぱい有りすぎて何も言えない。
と思いながらも質問し続けた。

「ここが俺の家?見えてもいないのに家かよ。意味わからなすぎだ。」

「そうだろうね。アハハ。でも僕は事実を言ってるだけだよ。」

 更に意味わからなくなって、てんてこ舞いだ。

「あー。もう早く帰せよ。俺は学校に行かなきゃ行けないんだ。」
 強気で輝が言った。
「もー。わかってないなぁ。」

(どっちがわかってないんだよ)と心の中でキレていた。

「わかってないのは、君の方だよ輝。」

 え?何故だ。言葉にしていないのにバレてるし、つか名前をいつの間に!?

「まぁまぁ、そんなに慌てないで。からかいが有るよホントに。」

アハハハハハ八ハッハー。と山びこの様に笑い声が広がっていく。

「しょうがないから今回はここまでにしといてあげるよ。」

「えっ!ちょっと待て!!」

 

 

 

 

 

ハッと目が覚めた。目の前には白い壁。

「良かったー。」

 と母の声が聞こえた。

「輝大丈夫?」

「あぁ・・・。まぁ。」

 どうやら此処は、病院に居る様だった。

「全く無茶しすぎなんだから。」少し怒ったような声で母っが言った。

「え・・・。俺何したの?」

「何言ってをいるのよ。路上にいた鳥をかばってトラックに挽かれたんでしょ。」

(は?意味わからない。鳥を助けた?俺が?)

 疑問だらけだったが、母には心配させたくなかったから、相づちをうった。

「あー。そうだったな。んで、その鳥は無事なのか?」

「えー。大丈夫よ。寧ろあなたに懐いたみたいに、傍から離れないのよ。」

 ふと、横を観ると、窓に鳥が一羽とまって、こちらを見ていた。

鴉な様な鷹のような凛々しく、真っ白な羽を持ち、吸い込まれそうなキリッとした赤黒い目。

 そいつを、見ていたら一瞬笑った様な顔をした。
気のせいかも知れないが確かに笑った。

まるで、あの時の笑い声で笑うかの様に・・・・。
 

 カァーカァーと鴉らしき声が響いていた。
 

「そんな日々の世界に、貴方を受け入れよう。」
 

 鴉の声らしきな筈なのに、まるで誰かの声の様に耳元で、いや脳に入ってくる。
 

「誰だ。誰なんだ。」
 脳内に響く声に対して頭を抱えしゃがみ込み、必死に黒い影を追い払おうとしていた。

「アハハ。無駄だよ。無理だよ。」くすくす笑われているようだった。
 

激しい頭痛がその声と連携するかの様に響いてくる。
 「消えろ。消えろ。」必死に叫び続けた。
 

「アハハハハハ。」山びこの様に奴の笑い声が響く。
 

 頭痛と共に、魂も吸い取りそうな冷たい風が俺を襲う。

 

 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」

奈落に落ちて逝くような冷たい風が吹いて、自分の声すらも薄らいで逝った。
 

はっと目が覚めた。「何だ夢だったのか・・・。」

しかし夢では無い様に汗でビッショリしていたが内心安心してふぅーとため息をつく俺。

 


 「ひかるー。ご飯食べないと遅刻するわよー。」と下の階段から聞こえてくる母の声。
 そう、俺は守夜 輝(かみや ひかる)17歳。
今が青春まっさり中の高2年生だ。部活は・・・いわゆる帰宅部だ。

彼女は勿論募集中!!

なんて支度をして、慌てて階段を駆け下りる。

「おっはよー。」と元気よくリビングへ行く俺。 「もう、何がおっはよーよ。」と呆れた声がキッチンから飛んでくる。

その声の持ち主こそが俺の母守夜 楓 33歳。
そう母は、10代で俺を産んで独りで育ててくれた母だ。

「もぉーお兄ちゃんは寝坊が得意だよね。」薔薇のとげが刺さる様な痛みを飛ばして来たのは
 

5歳下の妹の麗華(れいか)だ。小6年のくせに俺よりしっかり者で、名前の通りにクラスでは高嶺の花の存在らしい・・・・。

実に羨ましい限りだ。

しかしながら、彼氏というのには、興味が無いらしく、学校はから帰ってくると毎回
「○○の×くんがさぁ・・・。」

後は、想像の通りだから敢えて言わない。だって・・・言ったら悲しくなるのが落ちだから。

と心の中で泣いとく俺。なんとまぁ悲しい男なんだか・・・。

そんな事を考えながら朝ごはんのパンをかっ食らう俺。「じゃぁ行ってきまぁす。」と麗華の声が玄関から聞こえて出て行った。

 俺も急がなときゃと思いながらも、昨夜の夢の事を考えながら、自転車を走らせた。
 

 ドカッ!!
 

凄く鈍い音が辺りを響かせた。どうやら、考えながら自転車を漕いでいたので、何かに当たったらしい・・・。

がしかし、痛すぎて目が開かない。というか周りの音さえ遠く離れて行った。
 

 

・・・・・・・・・・・・。
 

 ん。あぁ?頭の中が割れそうだ・・・。そう思って、立ち上がった。

「いってぇー。」

 

 左手で頭を触った。どうやらたんこぶが出来たらしい。

「まったく、今日はツいて無いぜ。」

 ふと、周りを観た。

(ここは?あれ?どこだここは…また、夢でも見てるのか。)

と 陽気に考えていた輝は、周りをちゃんと見渡した。

離れていてもわかれていても、好きな物は好き(*´ω`*)

それは変わらない真実であり、変えられない真実。

 


こんなことやっても嫌わない。

心配だけしてくれて、「今を生きろ。」と言ってくれて

欲しい言葉をくれていた。


どんなことでもいいから、恩返ししたい。 

ホントに、努力家で自分も捨てないで


あたしはどうすれば支えられただろうか?


ゆっくりゆっくり考えて返していきたい



出来るならの話なんだけど、


気持ちだけ気持ちだけは願いを込めて。