春の嵐

昨夜、東京の空は荒れ模様でした。

明け方、窓をたたく風の音と雷鳴に目を覚ますと、私の

鼻先にエムさんのオシリがでーん！これは相当珍しいこと。

うちのエムさん、普段はこんなに近づいて寝てくれません。

冬場は寒いのか、ベッドの隅の方で丸まって眠ることが多い

彼ですが、布団の中には入ってこないし、私の足先あたりが
定位置です。どうも私の手が届く範囲は積極的に避けている

フシがある。私にしつこく撫でくりまわされるのが嫌らしい。

でも昨夜は嵐の恐ろしさに背に腹は代えられなかったのでしょう。

かわいいのう。

昨日のかりんとう事件ですが、エムさんは決してストレスの

せいで粗相をしたのではなかったのでした。ダイニングルーム

のラグをトイレにしてしまったのは事実ですが、理由は私が

部屋の模様替えにかまけて、猫トイレの掃除を忘れていたから。

エムさんは用を足しに一旦トイレにおさまったものの、前回使った

時のまま片付けられていないことに気がつき、困った挙句ラグに

してしまったようでした。猫トイレの様子から、砂を掻こうとして

途中であきらめた様子が伺えました。重ね重ね、ごめんね。

明日もお休み。エムさんと寝転がって、映画でもみようか。

部屋の模様替えをしました

猫のエムです。今日、飼い主は春の陽射しを満喫する為とか言って、部屋の模様替えをしました。本当のところはコンカツがうまくいかないから風水に走ったとか、そんなことだと思うけど。一週間前には\マニ、$マニ、€マニーって歌いながら黄色いバラの鉢植えを買ってきたし。

でも事前にボクに何の相談もなくいきなり始めるもんだから、ボクはびっくりしちゃった。だってあっという間に部屋の真ん中にマットレスがそびえ立ち、クローゼットから引きずりだされた服は山となり、寝室にあったはずの椅子やらオットマンやらに至ってはダイニングルームで方々にひっくり返っているありさま。飼い主が家具を動かすたびに大きな音がするもんだから、ボクはもう怖くて怖くてバスルームに逃げ込むしかなかった。何時間もずっとバスタブの中でぶるぶる震えていたんだよ。ひどい話でしょ？基本的猫権迫害も甚だしい。

ボクの飼い主はちょっと足りないっていうか、要領が悪いから、延々早朝から夕方まであーでもない、こーでもないってやってた。豪邸でもあるまいし、時間かけ過ぎだって。前よりどこがどういいんだか全く分かんないけど、すっかり家具の配置が変わった部屋をくまなく検査して、ようやくボクの体の震えも治まったんだ。

散々な一日だっただけに、晩御飯くらいはゆっくり楽しみたいじゃない？お詫びのつもりか知らないけど飼い主がいつもより少し多めに盛り付けた大好物のチキンペーストをぺろりとひとなめしたところで、今度は頭の上からスパゲティが大量に降ってきたっていうんだから、信じられる？あまりに派手な音がしたから、びっくりして軽く１ｍは横っ飛びしちゃったよ。冷蔵庫に卵のパックをしまおうとして、誤ってスパゲティの袋を落としたって言い訳してたけど、そもそも落ちるような入れ方をしたのが悪い。今朝から迷惑かけられっぱなしで、さすがに温和なボクの堪忍袋の緒も切れた。

飼い主が食後のお茶を飲みながらほうけている隙に、わざわざ洗濯したてのラグを選んでかりんとう（う○ち）をばら撒いてやったもんね。飼い主は涙目でうらめしそうにボクを見ていたけど、自業自得でしょ？ボクをだっこしながら何度も「ごめんね」って謝ってきたから、今回は許してやるけど。今度模様替えするときはデリケートなボクにもうちょっと配慮してよね。

ボク、グレちゃうよ

エムさん、すみませんでした。（飼い主）

始点

はじめまして。東京の隅っこで、飼い主に似てメタボなトラ猫エムと暮らしています。極小企業勤務の３０代後半、シングルです。

３０代前半の数年は、ロサンゼルス近郊の街に住んでいました。苦労しながら少しは話せるようになった英語は帰国から時が経つにつれてどんどん錆びついてきて、これをブラッシュアップ、いやせめて錆び止めするにはどうしたものか。ケーブルテレビのおかげで（趣味ではなくて、もはや必要不可欠です）、ヒアリング力だけは維持できているのがせめてもの救いか。

４０の誕生日まであと数年。この数年の間に何を優先し行動するかによって、人生折り返し地点以降の身の振り方も違ってくるような気がします。

スリリングでも、華やかでもない日々を送る私が綴る言葉は彩りに欠けるかも。それでも今、ここにいる私が感じている事、思う事を書き留めてみようと思います。時間は戻せない。何があっても先へ進むしかない。旅を続ける自分のログ。Position Reportです。