願いが叶った…

(タルハーミネ@金色の砂漠)

 

月組公演『RYOFU』を3回観劇しました。

 

正直に言うと、
最初は「衝撃」に飲み込まれて、

「凄いわ…」以外

言葉が出てきませんでした。

 

3回目でようやく、

自分の感情の動きが少し落ち着いて

登場人物の奥にあるものについて、

少し触れられた気がしています。

 

観るたびに見えてくるものが

変わっていく作品なんだな

と実感しています。
 

月組については、きっと別箱振分けに

関心をお持ちの方が多いかと思いますが、

お付き合いいただけると嬉しいです。

 

 


◆「血塗れちなつ」が現実になった日

昨年の『GUYS AND DOLLS』観劇後、

友人にこんな話をしていました。
「ちなつさん(鳳月杏さん)の血塗れ、観てみたいんよね」と。

(そしてあみちゃん(彩海せらさん)の清さま(松枝清顕)も観たい❤️)

 

でも同時に、
「トップスターさんで血塗れは難しいよね」と、ほぼ諦めていました。

 

……それが、叶った。

 

しかも想像を遥かに超える血塗れで!

 

ちなつさんは、あらゆる赤が似合う。

血の赤さえも似合ってしまう存在感。
長身で手足が長いけれど

体幹がしっかりされているから、

長くて重そうな方天画戟を

ぶんぶん振り回してるのに、安定感ばっちり。

だからただ“強い”のではなく、

「最強だ」と納得させる身体表現。

 

そして何より、
白い婚礼衣装が血に染まるご乱心のあの場面。

 

刀をだらりと下げ、

取り憑かれたように虚に歩く姿だけで、

婚礼衣装に染み込んだ返り血の重さが伝わる。
髪の乱れひとつで、どれだけの殺戮を経たのかが分かる。

 

栗田先生が狙われた

まさに「女殺油地獄みたいな残酷美」。

 

凄惨な場面なのに、

戦闘場面とは違う苦しさ・悲しみも感じました。

 

ちなつさんのお芝居、やっぱり圧巻です。

 

 

 


◆『RYOFU』に感じた“あの作品”の記憶

『RYOFU』を観て、
『金色の砂漠』を思い出しました。

 

物語構造、お衣装、台詞の強さ、そして死様の描き方。

 

・主人公の死後のエピソードで幕が開き、過去に戻って物語が展開していく点
・赤を基調とした象徴的な衣装
・鋭く突き刺さる二字熟語の台詞
 ジャハンギールの「下衆めが!」と呂布の「黙れ雑魚」
・愛する者の亡骸の上に倒れ込み転がって仰向けになって絶命する最期

 

重なる要素がいろいろあって、
これはもう“オマージュ”と呼びたくなるほど。

 

『金色の砂漠』が好きな方には、

きっと同じように感じられた方も多いのでは?

 

みりちな尊い❤️

 


◆3回目で気づいた、呂布の「安堵」

2回目までは、ただただ物語に呑まれていました。

 

でも3回目。
ご乱心の場面で、ふと感じました。

 

雪蓮に「屠れ」と言うあの瞬間、
呂布はほんのわずかに“安堵”しているのではないかと。

 

幼い頃に母の命が無残に奪われた体験から、

強さだけを信じる獣となって、

権力を握り全ての人を踏みつけると誓って

生きてきた呂布。

 

身体は甲冑で守り、

心は獣になることで守り続け、

いえ、無垢な部分を閉じ込めることでしか

生き抜くことができなかったのではないか?

と思ったのです。

 

そんな風に戦い続けることの重さ。
背負い続けたものの限界。

 

それが、愛する人の手によって終わるなら
それは“救い”でもあったのではないか。

 

そう思った途端、
あの場面の見え方が変わってきて

初めて涙が溢れていました…

 


◆そして、彩海せらさんの李儒

やっぱり私にはあみちゃんなのですよ❤️
彩海せらさんの李儒です。

 

これまでの弟キャラ的“小型犬”のイメージを

いい意味で裏切る、
智謀に長けた冷徹な役どころ。

 

まず、目。
あの視線だけで、どれだけの思考を

巡らせているのかが伝わってくる。

 

そして洛陽宮殿の食事の場面。
お箸の上げ下ろしひとつで、

文人としての品格を見せる繊細さ。

 

武人たちの中で、
ただひとり“頭脳”で立っている存在であることが、
所作だけで伝わってきます。

 

さらに印象的だったのが、
董卓との関係性。

(ナウオンで熟年夫婦って

 言われていたけれど(笑))

 

冷静に仕えているだけではなく、
その奥にある“熱”や“痛み”が滲んでくる。

 

それもやっぱり台詞よりも表情や仕草に滲んでくる。

あっ、同担拒否ソングにも感じたけど😊

 

だからこそ、最期の李粛へのあの提案の奥に
どれだけの思い飲み込んでいたかと思うと、切ない。

 

そして…
斬られ方!

 

みなさん大絶賛されていますが、

斬られ方が、本当に見事。

身体の反応、崩れ落ち方、最期の瞬間。
一連の流れを息を呑んで見入ってしまう。

絶命してほぉ…と息をついて

上手いわぁ…と心の中で呟いてしまう。

 

「斬られる芝居が上手い」というのは、
実はとても高度な表現だと思うのです!

 

下級生時代に雪組で

父上・望海風斗さんの背中を見て

学んだことも大きいとは思いますが、

普段から身体の繋がり方を意識して

身体を使って表現されているんだろうな、と思ったのです。

 

ここに衝撃を受けたら、この部分もこんな反応をする

って理解されているように感じました。

 

そして内面の心の動きの掘り下げが深いのは

言うまでもないことですけれど😊

 


◆ショーでも魅せる、彩海せら

ショー『水晶宮殿』では、
また全く違う顔を見せていただきました。

 

『ETERNAL BLAZE』✨
これがもう、本当に素晴らしい。

瞬殺されちゃっいました❤️

 

J-POPやアニソンを歌うのは

宝塚の歌唱とはまた違うアプローチが

きっと必要だと思うのです。

 

J-POPやアニソンは

本来の地声ではなく、

作った声である男役や娘役の歌声とは

ひょっとしたらあまり相性が良くないのかな?

と以前、感じたことがあったからです。

 

でも、そこは歌うま・あみちゃん✨

情感豊かに歌いこなして、素敵な声で、

まっすぐ心を射抜いてくれる。

 

そして炎神。
あの“悪巧み顔”と手の動き、背中のラインが好きです。

 

細部まで作り込まれた表現に、
毎回目が釘付けになります。

 

お顔が半分隠れているからこそ、
見られないジレンマと

想像を掻き立てられるゾクゾクとの

感情の反復横跳びのような感覚もたまらない♪

 


◆観るたびに、深くなる作品

『RYOFU』は、
一度で理解する作品ではないように思います。

衝撃が強いから。

 

回を重ねるごとに、違う感情に出会う。

 

真ん中の人たちの来し方を想像して感じることや、

兵士や女官の一人ひとりに至るまでが

生きてそこに存在していると感じさせてくれるから。

 

だから、また観たくなってくる。

 

本当に“沼”のような作品ですよね!

 

さすが芝居の月組✨

 


 

大劇場公演ももう後半に入っていますが、
もしこれから観劇される方がいらっしゃったら、
ぜひ一度だけでなく、

できれば二度、三度と観てほしいです。

 

いや、観たくなると思います❗️

 

って、チケット確保するの厳しいですよね〜

ライブ配信で観ましょう😊

 

きっと、
観るたびに違う景色が見えるはずだと思います。

 

 

 

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