「美穂裕子リーダー誕生日公演」
2部 お芝居 花魁草
*配役*
吉原女郎 お蝶*美穂裕子リーダー
猿若町 大部屋役者 幸太郎*大川礼花花形
百姓 米之助*椿裕二座長
米之助の女房 *藤乃かなさん
太夫元 阪東勘左衛門*大川忍副座長
芝居茶屋菊岡女将*夢路えみさん
達磨屋主人*椿孝也花形
村娘*椿キラさん
村人*椿孝也花形・夢路えみさん・椿キラさん・椿みらんさん
罹災者*椿みらんさん・椿てるなさん
*あらすじ*
1場:土手
江戸の大地震による大火から逃げ延びたお蝶と幸太郎は知り合う。
行く当てもない独り身同士の二人は通り掛かった日光栃木宿に帰ると言う百姓米之助に世話になる事にする。
2場:米之助の家
一年が過ぎ…
米之助の家に間借りし一緒に暮らすお蝶と幸太郎。
お蝶は米之助の女房に裁縫を習い、幸太郎は達磨の絵付けをして暮らし、いつしか惹かれ合う二人。
幸太郎に山芋を持って来た村娘は、「栃木座に芝居が掛かるそうです。おばさんと一緒に見に行きませんか。」と誘うが、「おぼこ娘が。」と焼餅を焼き山芋を真っ二つに割ってしまうお蝶。
そんなお蝶に、「花魁草を貰ったんだ。」と言い鉢植えする幸太郎。
酉の市に達磨を持って行こうと達磨屋主人がやって来る。
そして、吉原も猿若町も復活していると話す。
十も年下の幸太郎を連合いとは言えないと、「おばさん。」と呼ばせるお蝶に、そろそろ夫婦になるように勧める米之助。お蝶は、「私、怖いんだ。私の汚れた体で、幸ちゃんの綺麗な体を汚すのが怖いの。幸ちゃんに抱かれる人がいたらもう一度人殺し…」と口ごもる。
ただならぬ言葉に詳しく訳を尋ねる米之助。
「男に夢中になっていたが、女房子供が居ると分かって、かぁーとなって、鎌で殺しちまったんだ。役人さんにおっかさんの話を聞いてぶるぶるっとしたんだ。おっかさんは男を殺して牢屋で亡くなったと言う話を聞いたんだ。幸ちゃんと出会って、またその血が湧いて来た気がして…」と話すお蝶。
「やっぱり、祝言を挙げちまう事だ。」と言う米之助に、お蝶は、「今のままが一番幸せなのよ。」と言う。
幸太郎を見かけたと言う芝居茶屋菊岡の女将を伴って、阪東勘左衛門がやって来る。
お蝶を「おばさん。」と紹介する米之助の女房。
帰って来た幸太郎に、「また、芝居に戻ってこないか。菊岡の女将がどんな事でもすると言っている。」と言うと、「おばさんはどう思いますか。」とお蝶に尋ねる勘左衛門。
「良しなに。」と言うと、泣いてその場を離れるお蝶。
お蝶と二人になると、「勿論一緒に来てくれるだろ。」と尋ねる幸太郎に、「幸ちゃんの帰り初日、当たり前だろ。」と答えるお蝶。
「お蝶さんが付いて来てくれるなら百人力。おいらが役者に戻ってもずっと一緒に居てくれるだろう。」と言う幸太郎に、お蝶は、「当たり前だろ。」と言う。
だが、米之助には、「住いやら何もかも決まったらどろんして来ようと思ってるの。私なんか付いてると幸ちゃんの出世の妨げだ。私が行かなければ、幸ちゃんも行かないから。」と話すお蝶。
一人になったお蝶は花魁草を見て涙する。
3場:米之助の家
六年後の秋、「淡路屋若之助」と名を変え出世した幸太郎が、訪ねて来る。
六年前に植えた花魁草が綺麗な花が咲かせているのを見て喜ぶ幸太郎。
幸太郎の立派になった姿を見て喜ぶ米之助夫婦。
「おばさんは元気ですか。今何処に居るんですか。どんな暮らしをしているのですか。」と尋ねる幸太郎に、「二年前に戻って来て病に。山の上の湯治場に行った切だ。ひょっとしたらもう…」と涙する米之助夫婦。
「どうして姿を消してしまったんだ!お蝶さん!お蝶さん!」と泣き崩れる幸太郎。
4場:船着場
栃木座公演の船乗り込みを見物する村人たちの中にお蝶の姿が…
「良かったね。立派だよ。幸ちゃん。
きっと、きっと観に行くよ。
淡路屋~!淡路屋~!
会いたいね。会いたいよ。幸ちゃん。」
新作狂言。
私は2015年に劇団悠で2度観た事が有ります。
あらすじはほぼ同じでした。
椿裕二座長の駄目出し通り、終演の幕引きのタイミング、そのスピードがいかに大切か…
花魁草、花は咲きます。
口上挨拶
大川礼花花形
椿孝也花形
椿みらんさん
椿たくみさん
椿てるなさん