1より続き…
1部 お芝居 牛若源太五条の立て引き
*配役*
牛若源太親分*澤村玄武総座長
弁慶権衛門親分*澤村黒龍リーダー
子分*澤村銀河さん
お花*澤村妃星さん
お花の母*澤村あげはさん
*あらすじ*
1場:茶店前
茶店稼業の母親に弁当を持って来る娘のお花。
弁慶権衛門親分の子分がやって来る。
娘のお花を嫁に欲しいと言う弁慶権衛門親分の申し出に、「まだ、娘は十八。親分さんとは歳の開きが有り過ぎ。」と断るお花の母。
「娘に聞いてくれ。」と言う子分に、呼ばれて現れたお花。
お花もその話を断る。
「あれも駄目、これも駄目と断るなら、亭主が亡くなった時に貸した五十両のお金を返せ。」と言う子分に、「借りたのは五両。」と言うお花の母だが、「五と両の間に墨色の変わった十の字。」の細工した借用書を見せ、「金を返すか、娘を嫁に出すか。」と無理難題。
押し問答の末、お花をかどわかす子分。
血相を変え、六尺棒を手にお花を助けに行こうとするお花の母。
そこへ、牛若弁慶親分が通り掛かる。
お花の母から経緯を聞いた牛若源太親分は、「必ず娘さんは助け出してみせましょう。」と言い弁慶権衛門一家へ向かう。
2場:弁慶権衛門一家
「親分の女になっちゃくれないか。」と言う子分に、「おっかさんのところに返して下さい。」と拒むお花。
そんなお花を足蹴にする子分。
牛若源太親分がやって来る。
「堅気さんを泣かしちゃならない。」とやくざの道を教える弁慶権衛門親分に、「通り掛かった大川端で、籠屋の二人が話していた。嫌がる娘を無理矢理手籠めにしようとしていたらしいな。」と言う牛若源太親分。
娘を返す様に言う牛若源太親分だが、「世間のねたみ。」と一蹴する弁慶権衛門親分。
帰り掛けに女物の下足の片方を見付け、「こいつは一体、誰の下足か。」と尋ねる牛若源太親分に、「うちの若い衆の下足。」と子分と口裏を合わせる弁慶権衛門親分。
「あれぇ~」と女の悲鳴が聞こえると、弁慶権衛門親分は、「二・三日前に、若い夫婦が越して来て、いちゃいちゃ喧嘩の声。」と言い、またしても子分と口裏を合わせ嘘を吐く。
「良く出来た一家だ。子分が困れば親分が助ける。親分が困れば子分が助ける。」と言い出て行こうとする牛若源太親分。
再び、「あれぇ~」と女の悲鳴が聞こえ、弁慶権衛門親分に刀を向ける牛若源太親分に、仕方なく、お花を連れて来る子分。
帰ろうとする牛若源太親分に、酒壷を振りかざそうとする子分。
「人の額はこうして割るんだ。」と子分の額を割り、その場を後にする牛若源太親分。
3場:母娘の家
無事、お花を助け出した牛若源太親分に、「かみさんはございますか。」と尋ねるお花の母。
「未だに独り者でございますが。」と答える牛若源太親分に、お花の母は、「お花と一緒になっては頂けませんでしょうか。」と尋ねる。
「あっしはこんな稼業をしています。」と言い断る牛若源太親分に、「一緒になれないなら死んだ方がましよ。」と言うお花。
お花の母も、「一緒に死のうじゃないか。」と言い出す。
お花は簪、お花の母は出刃包丁で死ぬ振りをする二人に根負けした牛若源太親分は、「二十五歳の分け春には花籠持って迎えに来ますよ。」と言いその場を後にする。
母娘が眠っているところへ、弁慶権衛門親分と子分がやって来て、お花をかどわかしたうえにお花の母を斬り殺す。
忘れ物を取りに戻って来た牛若源太親分。
斬り殺されたお花の母と姿が無いお花に、牛若源太親分は、「こんな事をする野郎と言えば…弁慶権衛門か!」と怒る。
4場:街道
「てめえだけは許し事は出来ねえ。秋には早いが木の葉のように散って行け!」と弁慶権衛門一家の始末をし、お花の母の仇討を果たす牛若源太親分。
前回観た時とメンバーも変わり、配役も少し変わっていました。
限られたメンバーの中で、アレンジし直さなければならないのは大変な事だと思いました。
今回、お花の母の役を熟した澤村あげはさんはまだ十代。
頑張ってました
口上挨拶
澤村玄武総座長
澤村紅釆さん
澤村玄武総座長の21歳の娘さん
3へ続く…