「女優会」
1部 お芝居 Bloom(和訳:咲く)
*配役*
泉屋
女将*藤乃かなさん
番頭 忠七(蝮の源蔵)*歌瑠多座長
女中 弥生*長谷川劇団 京未来若座長
居酒屋
女主人 とめ*藤乃かなさん(2役)
給仕*劇団王座 澤村妃星さん・澤村あげはさん
客*劇団神龍 澤村冬華さん
盗人一味
頭*澤村玄武総座長
女頭 おしん*劇団大川 美穂裕子リーダー
姐御 おはる*劇団炎舞 橘あかりさん
瓦版屋 おまつ*劇団王座 いろはさん
役人 伝助*劇団天華 沢村千華さん
源蔵の弟分 銀次*澤村黒龍若手リーダー
*あらすじ*
1場:峠
泉屋の番頭忠七は巻物を手に入れる為に、主人や奉公人を殺したうえ、「死んだ旦那様に恩が有るんじゃないですか。」と言う女将を斬り付け、巻物を奪い去って行く。
一人難を逃れた女中の弥生がやって来る。
「巻物を取り返して下さい。心残りがもうひとつ。幼い頃にかどわかされた娘のお琴を見付けて下さい。」と巻物とお琴の事を弥生に託し息を引き取る女将。
2場:居酒屋
瓦版屋のおまつがネタを仕込みにやって来る。
女主人のとめと給仕たちが泉屋の話をしているところへ、役人の伝助と弥生がやって来る。
泉屋の女将が殺された時に忠七に巻物を盗られたと話す弥生。
店の奥で一人で飲んでいた女が帰って行く。
「みなしごだったところを旦那様や奥様に助けられました。」と泉屋で奉公する経緯を話す弥生。
3場:街道
おしんやおはるの下で働く仲間の居酒屋の給仕二人は、泉屋の一件をおはるに話す。
女頭のおしんが現れ内偵を任せる。
おしんが一人になったところへ、男頭が現れ、「十年前、おしんが助けて面倒を見ていた口が利けない子がお琴かも。わざと口を開かなかったのでは。」と話す。
4場:料亭座敷
忠七と言う名で泉屋に入り込み、まんまと巻物を手に入れた蝮の源蔵。
その巻物を取り返すべく、源蔵と弟分銀次の座敷に、芸者姿のおはると給仕たちがやって来る。
そこへ、居酒屋で一人で飲んでいた客の女も芸者姿で現れ、色仕掛けで源蔵と二人座敷を出て行く。
源蔵に薬を飲ませ巻物を手に再び現れる女。
取り合いになり二つに破れてしまう巻物。
気が付き殺気立つ源蔵に銃を向けるおしん。
5場:街道
仕事をしくじった事を詫びるおはるに、「赤の他人の話ならいつもの様に出来ても、親の店の話となるとしくじるのは仕方ない。」と言うおしん。
そして、驚くおはるに、「お前に会わせたい人が居るんだ。」と言う。
現れた弥生がそれまでの経緯を話すが、「おとっつぁん、おっかさんが身を案じていたなんて嘘だろ。」と言い捨てるおはる。
「何か訳が有りそうだね。」と尋ねるおしんに、かどわかされた時の経緯を話し、「お金の為にかどわかされたが、二親は娘の事よりお金が大事だった。お金さえ渡してくれたら店に戻る事ができたのに。」と話すおはる。
「奥様は役人の言う事を聞かず、身を呈してでも、お金を渡せば良かったと…」と話す弥生。
「今のお前があるのは二親様のお陰。人の恩を忘れれば犬畜生。」と言うおしん。
現れた源蔵たちと刃物沙汰になるも、男頭が源蔵を斬る。
「巻物は取り返してやったぞ。」と言いおしんに手渡す男頭。
「旦那様方の供養とお店の再建を。」と頼む弥生に、今まで通りおしんの下でと首を横に振るおはる。
「みなしごだから面倒をみたが今は違う。おはる、いえお琴、お前さんには進むべき道がある。歩むべき道がある。」と諭すおしん。
「それぞれ置かれた場所で咲きなさいと教えてもらった事が有る。」と言うとめ。
蓮*劇団神龍 澤村冬華さん
向日葵*劇団大川 美穂裕子リーダー
紫陽花*劇団王座 澤村妃星さん
牡丹*劇団王座 澤村あげはさん
百合*劇団王座 澤村いろはさん
霞草*劇団炎舞 橘あかりさん
藤*長谷川劇団 京未来若座長
桜*劇団天華 沢村千華さん
雑草*藤乃かなさん
それぞれの置かれた場所で咲く為に、それぞれに歩み進んで行く華々。
藤乃かなさん作・演出のお芝居。
ラスト、出演女優さんたちの好きな花の花言葉等々を織り込み、藤乃かなさん流の情の有るお芝居に泣けました。
ただ…巻物には何が書いてあったの?
それと…二つに破られた巻物は修繕したの?
口上挨拶
澤村玄武総座長
歌瑠多座長
御二方