劇団大川 美穂裕子リーダー・椿キラさんがゲスト出演。
1部 お芝居 狐狸狐狸ばなし
*配役*
おきわ*愛京花総座長
亭主 伊之助*長谷川愁さん
奉公人 又市*京未来若座長
法印*長谷川一馬若座長
寺男*長谷川武弥座長
福蔵*長谷川乱之助副座長
牛娘*京詩音さん
弔い人*劇団大川 美穂裕子リーダー
長屋の住人*長谷川舞さん・白羽乃愛さん・劇団大川 椿キラさん
うどん屋*長谷川孝ノ助さん
*簡単あらすじ*
1場:伊之助とおきわの家
お稲荷さんの鳥居直しの日、長屋の住人たちが誘いに来るも、酒浸りでやっと起き出したおきわは行くはずも無く…
元おやま役者の手拭い屋の伊之助と言う亭主が居ながら、間男しているおきわ。
その間男の相手の法印に、「牛娘」と呼ばれている成金の一人娘との婿養子話が持ち上がり、おきわは嫉妬する。
2場:お寺
やって来た福蔵に、「婿入りはいつするのか。」とせっつかれる法印。
性癖か…その牛娘に嘗め回されているところへ、出刃包丁を手にしたおきわが現れる。
「私と一緒になっておくれ。」と言うおきわに、「亭主ときっぱり別れて来い。」と言う法印。
「あんたを殺して、あたしも一緒に死んでやる。」と出刃包丁を振り回すおきわに、法印は、「お前の亭主を殺して来たら、お前と一緒になってやる。」と言う。
その言葉に出刃包丁を持って駆けて行くおきわ。
3場:伊之助とおきわの家
甲斐甲斐しく、おきわの世話をする伊之助。
「今日は寒いしふぐを食べよ。」と伊之助がふぐ鍋の用意しているところへ、「旦那様に頼まれた薬を買って来ました。」と又一が戻って来る。
「ここに有る薬、ほんまに怖い薬。ぱらぱらでころっ!やで。」とおきわに気を付けるように言うと場を外す伊之助。
一人になったおきわはその薬を伊之助のお椀に入れる。
戻って来た伊之助がお椀の白子を食べ干すと苦しみ出す。
ふぐの毒にあたって死んだ事にしようと画策するおきわ。
4場:伊之助とおきわの家
弔いの席、長屋の住人たちや弔い人の前で、「これから先、どうして生きていったら良いのか…」と泣き崩れるおきわだが、法印と二人切になると、「上手く行った。」とほくそ笑む。
「本当にふぐの毒か。」と怪しむ法印に、「手拭いの染薬。」と打ち明けるおきわ。
5場:街道
火葬場帰り、「金毘羅船々…」と上機嫌で帰って行くおきわと法印。
その後に続く幽霊姿の伊之助。
6場:お寺
又市がやって来る。
「旦那さんがおかみさん、呼んで来いってさ。」と言うと、「心が残る事が有って、また帰って来たんだ。」と話す寺男。
「おきわ~おきわ~」と伊之助の声がし、現れた伊之助に連れ帰られるおきわ。
7場:伊之助とおきわの家
火葬したはずの亭主に怯えるおきわ。
「あんたに会いたい一心でこうして現れたんや。」と言うと、中村座に手拭を届けに行く伊之助。
その死んだはずの伊之助の姿を見て逃げ帰る長屋の住人たち。
「もういっぺん殺してみるか。」と言う法印。
8場:街道
伊之助を待ち伏せる法印・福蔵・寺男・又市。
「今迄いつも、人の事を馬鹿にしやがって。俺にやらせて下さい。」と手を上げた又市が、やって来た伊之助を棒で叩き殺す。
9場:うどん屋前
又市が戻って来るのをうどんを食べながら待つおきわ・法印・福蔵・寺男。
戻って来た又市が、「底なし沼に放り投げた。」と言うと安心する四人だったが、うどんの薬味を配る伊之助を見て、怯えて逃げ帰る。
「おもろかったな。」と言う又市に、「間男された男の恨み。」と答える伊之助。
10場:伊之助とおきわの家
「一緒に逃げよ。」と言うおきわに、伊之助から逃れる為に牛娘と一緒になるつもりの法印は、「別々に生きよう。」と言う。
おきわは酒に薬を入れる。
「景気付け」と言い法印にその酒を飲ませ、「あたいも一緒に。一緒に死のう。」と言い酒を飲むおきわだったが、苦しむ事は無かった。
そこに、おりんが鳴り火の玉が現れ、逃げ帰る法印に、気を失うおきわ。
「もう許したろか。」と言う伊之助に、「そうしよか。」と言う又市。
11場:伊之助とおきわの家
気が触れたおきわを甲斐甲斐しく面倒見る伊之助。
又市がやって来て、「法印は綾瀬の牛娘の別荘。」と告げる。
やり過ぎた狂言をおきわに詫びる伊之助と又市。
気が触れたおきわには間男は出来ないと安心し、又市と二人出掛けて行く伊之助。
おきわが一人になったところへ、寺男がやって来る。
「法印さんの方はもう一度あなたに会いたいそうです。」と言う寺男に、「上手く行った。」とほくそ笑む気が触れた振りをしていたおきわ。
初めて観るお芝居でした。
「狐と狸の化かし合い」
騙したはずが騙され…。
伊之助役の長谷川愁さん、牛娘役の京詩音さんのお二人がようやってたなぁと…
益々楽しみな十代お二人。
とても楽しく観劇出来ました。
2024/1/19(金)昼*長谷川劇団*池田呉服座13で書いたのですが…
⇓(再掲)
(愛京花総座長)歌唱の後、この日のお芝居の配役のお話が有りました。
元おやま役者の亭主役を初役で長男の長谷川愁さんが演じ、生まれた時から劇団で育ち、おしめも替えたと言う長谷川一馬若座長が間男の相手役を演じ、こんな日が来るなんて…と。
とてもつらい時期がおありだったけれど、それをじっと耐え、時が過ぎ、花が咲き実を結んだと思うと、胸がいっぱいになりました。
口上挨拶
長谷川武弥座長
長谷川一馬若座長
長谷川孝ノ助さん
白羽乃愛さん