⑲より続き…

 

順不同になりましたが…

 

2部 お芝居 へちまの花はおちょこさんの嫁入り

*配役*

おちょこ*澤村慎太郎座長

おちょこの姉*颯天蓮さん

 

村長*澤村優翔さん

村長の息子 次郎*美理剣さん

 

村人 あとむ*澤村あとむさん

村人 あみか*紅月あみかさん

 

植木屋 松*要正大さん

松の弟子*舞咲花さん

 

 

*あらすじ*

1幕1場:村長の家

次郎とおちょこの婚礼の日、村人たちがお祝いの品を持ってやって来る。

浮かない表情の次郎が、「この縁談、破談にして下さい。お願いします。」と村長である父に頼む。

心の綺麗な人は顔も綺麗だと言う村長の言葉を信じた次郎だったが…

次郎の財布を拾い届けたおちょこ。

「そんな美しい心を持った人は、顔も綺麗と思ったけれど、あの顔は…」と言う次郎に、「どうしても、聞く訳にはいかないんだ。」と答える村長。

「破談にしてくれないなら、川に身を投げて死ぬ。」と言う次郎に、息子に死なれては困る村長は、「破談にしてやろう。だが、こちらから断る訳にはいかない。お前、肺病になれ。私は肺病の第三期なんです。側に来るとうつるから、今日は帰って下さいと言うんだ。」と指南する。

「一生看病しますと言われたら?」と不安気な次郎に、「そうなったら一緒になれ。」と言う村長だが、息子の為に一計を案じる。

植木屋の松を呼び、「やくざになって脅してほしい。おちょこさんを帰らせたら、五千円払う。合図は、俺が手を三回叩いたら出て来て台詞を言う。」と頼む村長に、給金と別に五千円貰えるならと、一芝居打つ事を引き受ける松。

おちょこと姉がやって来るが、押し黙る村長と次郎。

「さっきの駄菓子屋さんに、祝の昆布を忘れて来たから。」と言い、おちょこ一人を残し取りに戻るおちょこの姉。

肺病のふりをする次郎に、「何の心配もいらない。今日から、おちょこさんが寝ずの看病をします。」と言うおちょこ。

村長が手を三回叩く。

やくざの借金取りに扮した松がやって来て、「五千円返せ。」と次郎に迫る。

「お金払ったら文句ないんか。」と言い、懐から五千円出すおちょこ。

そして、「おちょこさんは、父ちゃん母ちゃんが早く死んで、姉ちゃんが育ててくれたんよ。」と言うと、その五千円を貯めた苦労話をする。

そして、「お金と言う物は、貯める時は遅いけど、無くなる時は早いもの。五千円持って行き。」と言い松に差し出す。

松は、「この金は要らんよ。俺は借金取りじゃないんだよ。そんな優しい心を持っているんだから、田舎に帰った方が良いですよ。」と言い、一芝居打った事を打ち明ける。

形相を変え現れたおちょこの姉は、「昆布の話は嘘や。」と言うと、持っていた杖を、村長と次郎に向かって振り上げる。

おちょこと二人して訪ねて来た時の村長と次郎の態度から、影からそっと様子を伺っていた姉。

「辛抱して。」と手を合わせ姉を止めるおちょこ。

「帰ろうか。ちょっと帰り辛いな。」と言うおちょこに、姉は、「姉ちゃんが村の皆に、笑われん様にちゃんと話するから。」と言う。

そして、村長と次郎に向かって、「へちまの花をご存知ですか。へちまの花は見てくれは悪いかもしれませんが、その中は水晶の様に綺麗んです。」と言う。

帰って行こうとするおちょこと姉を、次郎が引き止める。

「改めて、おちょこさんを嫁に頂けませんか。」と頼む次郎。

「次郎とおちょこさんを一緒にさせてやってくれませんか。」と頼む村長。

「おちょこ、どうする?」と尋ねる姉。

「村長さん、次郎さん、宜しくお願いします。」と答えるおちょこ。

 

 

普段はとても優しい妹思いの姉。

でも、おちょこが聞き分けが悪い時には、ヒステリックに怒鳴る。

姉が怒鳴ると、引きつった様に怯える妹。

文章にすると何か怖い感が漂いますが、澤村慎太郎座長のおちょこと、颯天蓮さんの姉のやり取りには大笑いしました。

 

 

口上挨拶

澤村慎太郎座長

 

 

㉑へ続く…