⑲より続き…

 

順不同になりましたが…

 

2部 お芝居 吹雪の峠

*配役*

仏一家

姐さん*劇団時遊 十川流さん

娘 お絹*星乃光星さん

三下 万太郎*碧月龍都さん

 

板橋一家

親分 大五郎*劇団時遊 烏丸遊也座長

子分*碧月悠人さん

子分*碧月暁也さん

用心棒*碧月心哉座長

 

お絹の友達

星乃心春さん

星乃恋菜さん

劇団時遊 篝七月花さん

 

 

*あらすじ*

1幕:仏一家

板橋一家がやって来る。

「たかいちの賭場を預けてくれ。寺銭は七・三で分けようじゃないか。」と言う大五郎親分に、「五分五分でも話にならない。」と断る仏一家の姐さん。

「身内になったら良い。そこにいる娘を女房にすれば、俺たちは親子。親孝行する。」と言う大五郎親分に、姐さんは、きっぱりと断る。

大五郎親分は、話の決着が付かず、用心棒を呼ぶ。

「一宿一飯の恩義。」と姐さんに刀を向ける用心棒。

「お侍には敵わない。」と観念する姐さん。

用心棒が刀を振り上げた時、「私の命を取って、姉御を許して下さい。」と割って入る万太郎。

用心棒は、万太郎の目を見て、「良い目しているな。」と言うと、「気が乗らない。今日のところは帰る。」と言う。

仕方なく引き上げて行く板橋一家。

「田舎に帰ったら田地田畑がある。田舎に帰って、堅気になろう。」と言う姐さんに、娘のお絹と三下の万太郎は了承する。

 

2幕:さった峠

用心棒を呼び出し、堅気になるべく田舎へと向かう仏一家を待ち受ける板橋一家。

用心棒が、大五郎親分に、「帰れ。」と言うと、「信用して任せる。」と言い、渋々帰って行く板橋一家。

仏一家の三人がやって来る。

「貸元が、お前が堅気になる事は良く思ってなくてなぁ。どうしても斬れと頼まれている。」と言う用心棒に、「私は、ここでどうなっても構わないですが、娘と若い者は助けてやって下さい。」と頼む。

そこを、またしても割って入った万太郎だが、用心棒に額を割られてしまう。

怒った万太郎は、用心棒に刃向かうが、争っているうちに二人とも崖から落ちてしまう。

 

3幕:さった峠 御休處前

万太郎が、さった峠の崖から落ちて三年。

目が不自由になった姐さんは、お絹と共に御休處を営みながら、万太郎は生きていると信じ、帰りを待っていた。

何も知らず、万太郎がやって来て、ひと休みしようとする。

お茶を持って来たお絹と再会する万太郎。

「姐さんはお達者ですか。」と尋ねる万太郎に、「今じゃ、目が見えないの。」と答えるお絹。

「おっかさん、おっかさん。」と呼ぶお絹の声に、姿を現した姐さん。

「万太郎が帰って来たの。」と言うお絹に、「またそんな嘘を…」と答える姐さん。

「姐さん!」と声を掛ける万太郎に、「万太郎かい?」と再会を喜ぶ姐さん。

だが、姐さんは、万太郎の刀に触れた途端、「やくざな男を家に入れる訳にはいかない。私が望んでいたのは、やくざのお前じゃない。早く何処かへ行ってくれ。」と突き放す。

崖から落ちた万太郎は優しい人に助けられ、医者や薬の介抱され、元の体に戻る事が出来た。

「板橋一家の用心棒に、どうしても、額の割返ししたい。そのままでは、姐さんとお嬢さんを守る事が出来ないと、男修行の旅に出ました。それは、姐さんとお嬢さんを守る為。」と話す万太郎。

「今の万太郎は、家に入れる訳にはいかない。」と拒む姐さんに、お絹も頭を下げて頼むが、「早くここから出て行ってくれ。」と店の中へ戻ってしまう。

「おっかさんと話をするから、ここで待っててちょうだい。」と言い、お絹も中へ入る。

一人になった万太郎にぶつかった男が、板橋一家の子分と気付き、後を追う万太郎。

万太郎が、板橋一家の子分の後を追うのを見たお絹。

姐さんとお絹の二人は、万太郎の後を追う。

 

4幕:板橋一家

三年前、万太郎と一緒に崖から落ちた用心棒を、医者や薬で介抱した大五郎親分。

元気になったと思ったら、労咳に掛かった用心棒に、「とっとと出て行ってくれ。」と言い放つ大五郎親分。

万太郎がやって来る。

板橋一家の子分たちを切り伏せた万太郎は、大五郎親分に刀を向ける。

大五郎は、用心棒に助けを求めるも、「義理もない。」とにべもなく断わられる。

大五郎親分を斬った万太郎は、額の割返しをすべく、用心棒に刀を向ける。

「そなたと私は兄弟だ。」と言うと、事の経緯を話す用心棒。

さった峠で万太郎と争った時に、万太郎の左腕に小判型の痣を見つけた用心棒は、万太郎が行方知れずお弟と分かったが、二人とも崖の下へ…

「今日まで、生き長らえたのは、兄弟名乗をする為。」と言う用心棒に、万太郎は、「この額の傷を見る度に思い出すのはお前の事だ。」と言い刀を振り上げる。

「許してくれ、万太郎。」と詫びる用心棒に、何度も、刀を振り上げるが、「出来ねえ。出来ねえや。斬る事は出来ねえ。お前の命は助けてやる。」と刀を下ろす万太郎。

「助けてくれるのか。兄と呼んでくれるか。」と言う用心棒に、万太郎は、「呼んで良いのかい。」と言うと、手を取り合う二人。

姐さんとお絹がやって来る。

「最前は悪かったね、私たちと一緒に帰ろう。」と言う姐さんに、「大五郎を斬ったが、悪い奴でも斬ったら兇状持ち。兄さんに会えたんです。兄さんは労咳。二人で旅し、治してやろうと…」と答える万太郎。

「必ず帰って来ておくれ。」と言う姐さんに、万太郎は、そっと金を手渡す。

そして、兄の刀を杖に見立て、その先を持ち、「それじゃ、御免なすって。」と言うと、兄弟二人して旅立って行く。

 

 

口上挨拶

碧月心哉座長

 

 

碧月悠人さん

 

 

星乃心春さん

 

 

星乃恋菜さん

 

 

星乃光星さん

 

 

碧月龍都さん

 

㉑へ続く…