⑱より続き…
順不同になりましたが…
2部 お芝居 任侠雪散華 男達の挽歌
*配役*
竜二*天海翔さん
大五郎*天海翼若座長
鉄*新海輝龍さん
伊佐*澤村一也さん
伯父貴*三代目澤村謙之介座長
竜二の弟 新吉*天海未来さん
*あらすじ*
1幕:一家
竜二・大五郎・鉄の三人の代貸の中から、二代目を継ぐ事になった大五郎。
面白くない一番年かさの鉄は、伊佐を使って竜二を騙し、大五郎と仲たがいさせようと画策する。
十二時からの襲名披露を、一時からと騙したうえ、平服で来るように伝える伊佐。
平服で遅れてやって来た竜二に、「俺の襲名が気に入らないんだろ!」と手を上げようとする大五郎。
割って入った鉄に、「丸く話を収めてほしい。」と頼む竜二。
鉄は、話を収めるどころか、竜二の額を割る。
怒った竜二と鉄が争っているところへ、伯父貴がやって来る。
「大事な用があって、襲名披露を一時間遅らせてほしい。」と頼む伯父貴に、「困る。」と断る大五郎。
「後見の俺が居なくて良いのなら…」と言われ、渋々了承する大五郎に、「大五郎、恥をさらす真似だけはするんじゃないぞ。」と言い付け、「今から帰って、着替えて来い。」と竜二に声を掛け、その場を後にする伯父貴。
「今日から、この一家の親は俺になるんだ。親の言う事は聞くよな。」と言う大五郎に頷く竜二。
「お前は破門だ。出て行け。」と大五郎に言われ、「後ろで糸を引いているやつがいるはずだ。」と告げ、一家を出て行く竜二。
「俺たちも、ちょっとやりすぎたかな。」と言う大五郎に、「まだまだ足りない。後の事は、俺に任せてくれないか。」とあおる鉄。
「頼んだぜ。」と、鉄に任せる大五郎。
2幕:竜二の家
弟の新吉の待つ家に帰って来た竜二。
そこへ、伊佐がやって来る。
「二代目がやられちまったんだ。二代目の腕を斬りやがったんだ。頼りになるのは、竜二の兄貴しかいない。一家に戻って来てくれないかな。」言う伊佐に、「もう、一家に戻る事は出来ない。」と断る竜二。
「二代目は、謝っても良いと言っている。」と言う言葉に、「一度、一家に顔を出す事にする。」と言う竜二。
ほくそ笑んで帰って行く伊佐。
「二代目がやられるなんて…」と不振に思いつつも、竜二は一家へ向かう。
一人になった新吉を連れ去る鉄たち。
3幕:一家前
右腕を吊って竜二を待つ大五郎。
やって来た竜二に、「斬った奴を見つける事が出来ないから、そのがきを連れて来ているんだ。そのがきをやってほしい。」と頼む大五郎。
相手が子供と聞き断る竜二に、「力を貸して貰えないか。」と頭を下げる大五郎と鉄。
渋々引き受ける竜二に、相手は子供だからと、目隠しをする。
何も知る由もない竜二は、連れて来られた新吉に、「おめえの事は、手に掛けたくはねえが…」と言い斬り付ける。
帰ろうとする竜二に、「俺が褒美をくれてやる。」と言う大五郎。
「これが俺の気持ちだ。受け取ってくれ。」と言い、竜二の手を潰すように刃物を突き刺す。
そして、右腕を吊るした布を取り、「俺は無傷だ。二度と俺たちの前に、その面、見せるんじゃないぞ。」と言い捨て、一家へ入って行く大五郎たち。
斬った子供に掛けていた羽織を剥ぐと、弟の新吉だった。
「新吉、起きろ。起きろよ。こんな姿になっちまって、勘弁してくれよ。俺が不甲斐無いばかりに…何があっても、俺は、お前の敵だけは取ってやるからな。それで、迷わず成仏してくれ。それで、この馬鹿な俺を許してやってもらいたい。」と、敵討ちを誓う竜二。
4幕:街道
一杯引っ掛けての帰りの大五郎たち。
「寝酒にもう一軒行こうじゃないか。」と言う大五郎に、「寝酒には、まだ早いんじゃないか。」と竜二がやって来る。
「腕は潰された。どすは握れるのか。」と、あざ笑う大五郎に、竜二は、「馬鹿は馬鹿の意地があるんだ。」と言い、手拭で、手と縛ったどすで立ち向かう。
相討ちになる大五郎と竜二。
そこへ、伯父貴が現れる。
虫の息の中、「助けに来てくれたんですか。」と言う竜二に、止めを刺し、足蹴にして去って行く伯父貴。
何回か見た事のあるお芝居ですが…
ラストの伯父貴の様子が、今までと全然違いました。
伯父貴は、あくまでも、竜二の味方って感じだったのですが…
私は、このお芝居を見ると、気分が滅入ってしまいます。
竜二が騙され、目隠しされ、弟(他劇団では女房・子供)を切り殺す場面
大五郎に「褒美を…」と言われ、差し出した両手を突き刺される場面
本当に、気が重くなります。
口上挨拶
大五郎*天海翼若座長
伯父貴*三代目澤村謙之介座長
竜二*天海翔さん
この日、主役の天海翔さん。
天海翼若座長とは、二卵性の双子で17歳と、この日、一緒に観劇した仲間に聞きました。
デジカメを向けると、ポーズ。
芝居中のお顔とは、打って変わって、幼さ残るお顔です。
⑳へ続く…