①より続き…
順不同になりましたが…
2部 お芝居 芸者の誠
「玉菊情話」「紺屋高尾」に似たお話です。
*配役*
大工棟梁 弥吉*都若丸座長
弥吉の父 弥左衛門*キャプテン都城太郎さん
大工*都舞斗さん・都英樹さん・都紗助さん・都雅輝さん・都颯貴さん
芸者 玉菊*城月ひかるさん
正源寺和尚*都若丸座長(2役)
おこも*都ゆかりさん
浪人*都剛副座長・都星矢花形・あきらさん
茶店の娘*都晴香さん
*あらすじ*
1幕:茶店前
お腹を空かせた侍くずれの浪人三人がやって来る。
いつもの様に、無銭飲食を企て、茶店の中へ入って行く三人。
江戸での修業を終え、故郷へ帰る弥吉がやって来る。
「名残りの茶でも飲んでいくか。」と茶を頼む弥吉。
弥吉が、茶を飲んでいると、酒に酔った浪人の一人がやって来て、無理矢理、茶を掛けられるように仕向ける。
そして、後の二人の浪人が出て来て因縁を付ける。
懐の膨らみを見て、「金を出せば許してやる。」と言う浪人に、「これは、親孝行の為のお金。」と断る弥吉。
押し問答の中、玉菊が仲裁に入り、「これで、引いてやって下さい。」と金を渡すと、三人の浪人は帰って行く。
旅支度も厳重な弥吉の様子に、訳を尋ねる玉菊。
弥吉は、「大和の国は、郡山へ帰るところです。」と答える。
茶店に戻った玉菊の後姿に、「一度で良いから、芸者と酒を飲んでみたいな。とっつぁんの土産が少し少なくなるな。」と思いつつ、茶店の娘に、「玉菊に酒の相手になってほしい。」と頼む弥吉。
日も暮れ…
「時を忘れ、江戸で一番と言う芸者と飲んだ。土産も出来た。土産話も出来た。」と浮かれていた弥吉だが、有り金を全部使ってしまった事に気付く。
その様子を見ていた玉菊が現れる。
「弥吉さんは、優しい人なんですね。弥吉さんさえ良かったら、私を女房に貰ってくれませんか。一年待って貰えません。年季が明けたら、郡山の大工、弥左衛門さんの倅、弥吉さんを訪ねて良いですか。」と言い、証拠の品にと、玉簪を手渡す玉菊。
そして、「これがないと、困るんじゃないですか。」と、弥吉の財布も手渡す。
心弾ませ、郡山へ帰って行く弥吉。
2幕:弥吉の家の前
一年後、弥吉の留守中に、玉菊と名乗るおこもがやって来る。
出てきた弥左衛門に、「一年前、一年経ったら、夫婦になろうと約束し、早く一年経たないかと、あっちのお客、こっちのお客とやりまくり、こんな姿に…弥吉さんに合わせて下さい。」と頼む。
あまりの姿に驚いた弥左衛門は、「遅かったな。弥吉は、三ヶ月前に死んだんだ。」と嘘を付く。
「せめて、恋い焦がれた弥吉さんの墓参りがしたいのですが。」とお墓の場所を尋ねるおこもに、字が読めない事を確かめ、「正源寺と言うお寺で、一番大きくて綺麗な墓。」と教える弥左衛門。
それを聞き、正源寺に向かうおこも。
弥吉が帰って来る。
玉菊が訪ねて来た事を話し、「帰したよ。訪ねてきたのはおこもだった。」と、事の仔細を話す弥左衛門。
しかし、弥吉は、「俺が行くまで、待っててくれよ。」と駆けて行く。
3幕:正源寺「与作之墓」墓前
おこもは、草刈りをしていた和尚に、お経を唱えてほしいと頼む。
「お経には、上中下があるんやけど…下には、木魚もおりんも付いてけえへんねん。」と言う和尚。
木魚とおりんは、おこも自らする事に。
お経の後、おこもから訳を聞いた和尚は、「弥吉さん?この墓は、木こりの与作の墓。弥左衛門さんの倅の弥吉さんの墓?死んでないのに、墓はあるかいな。あんた、厄介払いされたん違うか。」と言う。
「ほんま?生きてるの?弥吉さんに会いたいから付いて来てよ。」と頼むおこもだが、和尚はその頼みを断り行ってしまう。
その様子を見ていた玉菊が現れ、「もう一度だけ、弥吉さんの家へ行ってもらえませんか。」とおこもに頼む。
そこへ、「玉菊~!」と、弥吉が駆けて来る。
姿を隠す玉菊。
「生きてたんですね。」と言うおこもを見て驚いた弥吉は、「親父は、お前と俺との仲を許してくれない。死んであの世で一緒になろう。俺と一緒に死んでくれ。」と鎌を振りかざす。
そこへ、玉菊が現れ、「芝居だった。」と言う。
弥吉の気持ちに変わりはないかを確かめる為の芝居だった。
玉菊は、約束のお代を、おこもの茶碗に入れる。
弥左衛門たちがやって来る気配に、弥吉はもう一芝居頼む。
玉菊は姿を隠し、おこもを相手に、「死んであの世とやらで一緒になる。」と嘘を付く弥吉。
「お前がそこまで言うなら、一緒になれ。」と、玉菊との仲を許す弥左衛門。
弥吉に呼ばれてやって来た本物の玉菊を見て、弥左衛門は、「この人なら気に入った。」と言う
「これで、晴れて夫婦だ。」と喜ぶ弥吉と玉菊。
目出度し目出度し。
何度か見た事あるお芝居ですが…
やっぱり大爆笑の連続でした
冒頭からの物乞いする浪人三人に、客席からの差し入れが色々。
おこも役のゆかりさんのメイク、出で立ち、所作の一挙一動全てに大笑い。
キャプテンと若丸座長との絡みには、お腹がよじれるほど、笑わせて頂きました。
あらすじでは、「笑」の内容の一つ一つは文章にし難く、書けていません。