順不同になりましたが…

 

2部 お芝居 姿無き仇討ち

*配役*

青山新之介*都若丸座長
大工の寅松*都剛副座長
大工のそう吉*都颯貴さん

五十嵐伝八郎*キャプテン都城太郎さん
伝八郎の弟 伝九郎*都星矢花形
門下生

*都舞斗さん

*都英樹さん

*都紗助さん

*あきらさん

*松永さん

 

金貸しおきん*都ゆかりさん

通行人 まさ吉*都雅輝さん

借金を取り立てられる姉妹

姉*都京香さん

妹*都蘭香さん



*あらすじ*

1幕:大川端

兄の新十郎と兄嫁のそのえの二人を殺害した五十嵐伝八郎と伝九郎の兄弟に、仇討ちすべく、行方を追う青山新之介。
七年後、やっと見つけ出した五十嵐兄弟に、兄夫婦の仇を討とうとする新之介だったが、返り討ちにあい、あえなく斬られ、大川に落ち死んでしまう。

亡くなった親の借金三両と利息二分の取立に、姉妹を追ってやって来たおきん。

そこへ、寅松とそう吉がやって来る。

「自分が、三両二分の借金を、肩代わりする。」と言う寅松に、「今夜の暮れ六つまでに返してくれ。もし、返せないその時は、寅松を好きにする。」と言い、帰って行くおきん。

そう吉に、姉妹を寅松の家に連れて行く様に言い付け、一人になった寅松。

「何とかしなければ…」と呟く寅松に、悪寒が走る。

 

2幕:寅松の家

悪寒が走ったまま、家に帰った寅松。

「お金は出来なかった。もうすぐ、おきんがやって来る。」と言い、そう吉に、姉妹を家に送って行く様に言い付ける。

部屋の行燈が消え、灯を点けると、そこには、青山新之介の幽霊が…

恐がる寅松に、「お願いがある。」と言う幽霊は、訳を話す。

 

兄の青山新十郎の妻そのえを、かどわかそうとした五十嵐兄弟。

兄が見つけ咎めたが、五十嵐兄弟は、二人を殺害する。

五十嵐兄弟は、鳥取藩を脱藩後、行方知れず。

行方を追っていたが、月日は七年流れ、大川端で五十嵐兄弟を見つける。

仇討ちしようとしたが、返り討ちにされ、大川に落ち絶命。

「われら、兄弟の無念を晴らして頂きたい。」と頼む幽霊。

断る寅松に、新之介は、「金二十両を差し上げましょう。」と言う。

「二十両あれば、自分の借金を返せるうえに、姉妹も助ける事が出来る。」と考えた寅松だが、「おきんがやって来れば、自分は連れて行かれる。連れて行かれれば、仇討ち出来ない。」と言う寅松に、「おきんは、私が追い払う。」と言う幽霊。

おきんがやって来る。

神通力で、おきんを追っ払う幽霊。

幽霊は、三つのお願いが有ると言う。

①橋の下の自分の亡骸を、ここへ運んでほしい。

②ここへ、置いて頂きたい。

③コンビニが遠いので、行って来てほしい。おでんの牛すじと厚揚げがほしい。
そして、「仇討ちは明日」と告げる。

 

3幕:山の中

「お侍を相手に、町人が…」と、腰が引ける寅松に、「手前には、神通力と言うものがありまして、相手の動きを封じ込める事が出来る。」と言う幽霊。

五十嵐兄弟が、門下生たちを引き連れやって来る。

幽霊の神通力で、無事に仇討ちを果たす寅松。

「お金は、ここ等辺りを探すように。」と言い消えて行く幽霊。

草むらに、お金を見つける寅松。

そこへ、姉妹がやって来る。

「このお金は、貰ったんだ。これで、借金も返せる。」と言い、姉妹に、二十両を見せる寅松。

「幽さん、有難うな。心優しい幽霊が恵んでくれた涙金。決して、粗末にはしないからな。」と誓う寅松。

 

 

劇中、お客様からのおでんの差入がありました。

「欲しい物は、舞台で言ったら貰える。」と言う若丸座長。

それを、咎める剛副座長。

お二人の掛け合いは、本当に楽しく、大笑いします。

おきん婆さんの寅松を自分のものに出来るかも…と思った時の腰つきを、颯貴さんに見せないように、目を覆う剛副座長。

親心…にひひ

 

おしまい