④より続き…

 

2部 お芝居 大工のトメ

*配役*
大工のトメ*葵政次座長
トメの親方の棟梁 獅子丸*兜獅子丸花形

 

棟梁の妹 お玉*美鈴華梨さん

伊勢屋の若旦那 清三郎*兜猿丸さん

 

三太*孔槻麗華さん
四太*兜たつやさん

五太*兜蛇々丸さん

六太*兜悠馬さん

隣町の大工の棟梁 十五太*美奈月好次さん


*あらすじ*

1幕1場:棟梁の家前
棟梁に弟子入りして8年、掃除ばかりさせられているトメ。
図面を引きに戻って来た棟梁に、

「最近、物を借りに来る者が多い。

誰が何を借りに来ても、貸さないように!」と言われる。

三太と四太がやって来る。

「雲行きが怪しいので、傘を貸してくれ。」と言われ、

棟梁に言われた通り、傘は貸せないと断るトメ。

「傘を貸してくれなければ、屋根の修繕費は払わない。」と、怒って帰ってしまう。

外が騒がしいので、覗きに来た棟梁。

そんな時の断り方を、トメに教える。

 

バージョン1(物編)

お貸ししたいのは山々だけど、去年の梅雨の長雨で、骨は骨、皮は皮になりまして、修理に出しています。

直ったら、お貸ししますので、悪しからず。

 

五太と六太がやって来る。

「家の鼠を退治するのに、猫のみぃちゃんを貸してくれ。」と言われ、

棟梁に教えて貰った通り、バージョン1を言い断るトメ。

「みぃちゃんを貸してくれなければ、厠の修繕費は払わない。」と、怒って帰ってしまう。

また、外が騒がしいので、覗きに来た棟梁。

物と生き物は違うと、生き物の場合の断り方を教える。

「時と場合によっは、そのまま言うのではなくて、臨機応変にやれ。」と言う棟梁。

 

バージョン2(生き物編)
お貸ししたいのは山々だけど、夕べ、猫のみぃちゃんは、鼠を6匹食べまして、ピーピーシャーシャー腹を下し、今、医者に行ってます。

戻ってきたら、お貸ししますので、悪しからず。

隣町の棟梁の十五太がやって来る。

「人手が足りないので、棟梁を貸してほしい。」と言われ、
トメは、十五太に、「棟梁は物ですか?生き物ですか?」と確認し、バージョン2をひねって言い断る。
「お貸ししたいのは山々なれど、夕べ、棟梁は、女を6匹食べて妊娠し、6人の子供が出来、元気に帰って来ましたら、お貸ししますので、悪しからず」

またまた、外が騒がしいので、覗きに来た棟梁。
トメの話に、「噂好きな十五太にそんな事を言ったなら…」と嘆いていると、妹のお玉がやって来る。
「伊勢屋の若旦那の清三郎との縁談があるが、清三郎には、女遊びの噂が絶えない。
清三郎の性根を確かめて欲しい。」と言う。
お玉の願いに、トメを自分に仕立て上げ、清三郎の性根を確かめる事を思いつく棟梁。

トメには、極悪で、気を病んでいる兄を演じさせる。

清三郎が、お玉の兄さんに合わせて欲しいとやって来る。

そこで、お玉の兄に扮したトメが現れる。

その兄を見た清三郎は言う。

「伊勢屋の身代投げ売ってでも、兄さんを治してやるからね。」と。

それを聞き、家の中から出て来た棟梁は、芝居をしていた事を打ち明ける。

そして、清三郎に、お玉を嫁にしてもらう事に。

目出度し目出度し。

 

 

お客様を巻き込んでのトメのやる事なす事に、大笑い爆笑

楽しいお芝居でした。

 

 

口上

トメ*葵政次座長

 

 

 

⑥へ続く…