芝居 十万石の接吻




 腰元達が城内から消えてしまった一姫(イチヒメ)を

探し回っている。

ドッカ~ンと大柄でごっつい顔をした腰元がタツミさん。

これだけ探しても居ないのは城下に逃げたのかもしれぬ。

 

 

 

さて、場面変わって百姓二人が弁当を木の枝にかけて、

野良仕事が終わったら食べようぜ。と去る。


そこへ姫を探しにやって来た(タツミ)腰元。

 

姫様~姫様~~と言いながら、木に下がったその弁当二つを、

ンと高い木にひっかけ直す。


これ、完全なる長身のタツミさんの悪戯アドリブでございます。

 

 

 

次のシーン。




 

一見やくざ風の身なりになった一姫が空腹でダウン寸前ながら

 

食べ物の匂いにむっくり起き上がり・・・・と、

続くのですから。

 

 

 

小龍さんの身長で届かない所に弁当(笑)




 

「届かない・・・これじゃ、においも届かない~」と、

飛び上がって、何とか弁当を下ろすが、

それを食べようとした所へお百姓が戻って来て

 

泥棒~!と騒ぎ立てる。


その仲裁に入ってくれたのが、ダイヤ扮する股旅ヤクザ源太郎。

世間の事など何も知らぬ姫と、源太郎の会話は、

前へ進まない。




 

それは何じゃ?それは何の事じゃ?

仕方がない、姫にとっては知らない言葉ばかりだ。




 

まぁ、それでも何とかコミュニケーションが取れて

姫は源太郎の子分(名前はイチ)になって

 

ヤクザ修行をすることとなる。


さて、ひらだいら・へいべいと言う悪親分が居る。




 

こいつが良い親分(瞳太郎くん)の娘に惚れてしまい、

女房にしたいと言う。




 

しかし、はい、わかりましたと言う筈もない

。娘(満月)を強引にさらおうとしている所に出くわして、

源太郎が助けた。


お礼に娘は「うちに草鞋を脱いでくれ」と頼む。


一緒に旅をする内に一姫は源太郎を好きになっていたので

 

若い娘の居る所へ草鞋を脱ぐのを反対するが、

ろくすっぽまともな飯も食っていないし、

ずっと野宿だったじゃないか。

と、源太郎に言われて、しぶしぶ・・・




 

草鞋を脱いだ先の良い親分は実は身体が中風で

いうことを聞かない状態。




 

笑いっぱなしの展開となる。

 

悪い親分、(ひらだいら・へいべい・・は、

漢字で書くと平平平平)は、どうしても娘が欲しくて

さらいに乗りこんで来る。

 

 

 

娘を取り返しに行く源太郎達。中風の親分も!?

 

 

 

悪い一家をやっつけて、いつの間にか

いなくなったイチが美しいお姫様姿で現れて、源太郎と

ハッピーエンドとなる。




筋書きは単純だが、とにかく面白い、爆笑爆笑の芝居。