毎月のようにベトナムに出張していると、ちょっとした時間の合間に地元の市場に見学に行くのも楽しいものです。そんな時に、日本では見かけない食材を見つけて、どのように料理して食べるのか、興味がわいてくるような珍しい食材に出会える事もあります。外国に行ったらその土地の庶民の通う市場を覗くのが、一番の理解の早道ですね。

では下の写真のお皿に乗っている食材は何でしょう。モヤシのような、玉葱を細切りしたような、不可思議な食材。何度かベトナム料理店で食べた経験は有ったのですが、食べた時の味や食感でも何かは分かりませんでした。
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この食材は、下の写真のように鍋料理の食材として良く出てきます。鍋にたっぷりと入れて、余り煮込まないでパリパリした状態で頂きます。
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答えは下の写真です。これを見ても何か分からない人が多いと思うのですが、これはバナナの花です。バナナは実を食べるだけでなく、花も食べるのですね。アクも無くて、さっぱりした感じで、特に食べて美味しいものでも有りませんが、良く出される食材です。
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さて、下の写真ですが、良く見て頂ければ、何か分かりますよね。耳と鼻を見れば一目瞭然。そう豚の頭です。既に茹でてあって、そのままでも食べられるそうですが、それぞれに好みの味付けをして家庭料理で食べるのだそうです。豚足は沖縄で良くご馳走になりましたが、豚の頭は食べた事がありません。以前に犬の丸焼きの写真をご紹介しましたが、犬を食べる習慣が有るのは、ハノイのようなベトナムの北部に多いのだそうで、中南部では犬は食べないと言ってましたよ。
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さて次に市場の魚屋さんで見つけたのが、下の写真の鮫です。丸ごと一匹売っていました。どんな料理をするのでしょうね。
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ベトナム料理は中華料理の影響を強く受けているので、香辛料を色々使いますが、その中でもニンニクは殆どの料理で使われています。下の写真のように、日本のニンニクよりかなり小型です。写真の上のほうに写っているニンニクは更に小型です。生で齧っても料理に使っても、日本のニンニクよりも匂いが薄く、ピリリと辛くはありません。ニンニク嫌いの僕でも何とか耐えられる程度です。
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更に、赤い色をしたニンニクもあります。日本では殆ど見かけませんよね。
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魚類は種類が豊富です。さすがに長大な海岸線を持つ海洋国です。日本でも見かける魚がたくさん売られていますが、いろんな種類の魚をごった混ぜにして売っています。一つ一つの魚の名前を聞いても、魚屋さんから帰ってくる言葉はただ一つ、「Ca カー」だけです。ベトナム語で「カー」とは魚の事です。個別の名前など無いのか有るのか、とにかくこだわっていません。何でもかんでも魚であれば「カー」です。
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ベトナムでは余り見かけない蛸を見つけました。たくさん取れるはずなのですが、あまり市場で見た事がありません。これは多分「水蛸」だと思います。
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僕の大好きなシャコも山盛りで売っていました。シャコの養殖はしていないので、天然物です。
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イカはたくさんの種類が売られていて、ベトナム人はイカが好きなのが良く分かります。
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野菜類は殆ど日本と変わりません。香草類が多いのが特徴です。何しろドクダミを生のサラダで食べる人達ですからね。茄子が日本のように丸っこい物では無くて、細くてなが~い茄子ばかりです。
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果物は、それこそ南洋果物がたくさん売られています。下の写真は「釈迦頭・シャカガシラ」と言われる果物で、野球のボール大で、甘くて美味しいですよ。
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下の写真はベトナムのオリジナルのリンゴ。大きさはピンポン球くらいで、小さなリンゴです。甘くも酸っぱくも無く、でも味はリンゴでした。
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次は、これもベトナムのオリジナルの蜜柑。小さくてピンポン球ほどですが、とても甘くて、僕は大好きです。
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さて南洋果実の定番のバナナですが、下の写真のように青い色のまま売られていますが、木で熟したバナナは、日本で食べる室で熟成させたバナナから比べると数倍の美味しさです。甘くてコクがあって、ねっとりとして、手がべたべたするほど、蜜があります。ま~一度味わって見て下さい。
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さて食べ物とは関係ないのですが、ベトナムは中国文化の影響をたくさん受けていますので、日本と同じに盆栽が盛んです。しかもさすがに南国でおおらかなのか、馬鹿でかい盆栽なのです。でも仕立て方は日本と同じ、針金で枝振りを整えたり、根上がりをさせたりして大事に育てています。
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盆栽鉢も大きくて、一人では持ち上げるのも不可能です。
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石を置いたりして風情を出す技法は同じですね。
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根元にコケを張って、石を置いて、幹の一部を枯らせて、古木の風情を出すように工夫をしています。こんな文化は日本人と相通ずるものがありますよね。暑い国の盆栽文化。何かほっとさせる物があります。