超多忙でしばらくブログの更新ができず申し訳ありませんでした。8月1日からは又10日間ほどベトナム出張が入っておりますので、今日は頑張って更新しておきます。今回のベトナム出張は、前半3日間はホーチミン市でLEDのベトナムでの合弁生産の打合せ、後半7日間はベトナム中南部のニャチャン市を中心に周辺の漁業施設の視察をします。ベトナム政府との協力事業でスタートしたベトナム経済水域でのマグロ捕獲事業も、いよいよ次のステップである本格操業に向けたプロジェクトが始動します。そこで漁業が盛んな地域を中心に、漁港、加工設備、運搬設備等々の各種施設を視察し、その能力のチェックが今回の仕事になります。

さて、表題の「ユーロ」ですが、最近ヨーロッパ旅行をされた方は、実際に現地通貨として「ユーロ」を使った経験をお持ちでしょう。今や米ドルに代わる第2の国際基軸通貨として注目を集めている新通貨です。EU(欧州連合・European Union)の欧州中央銀行(ECB・European Central Bank)が発行する新通貨で、ヨーロッパ22ヶ国で流通しています。その22ヶ国のうち16カ国はEU加盟国、残りの6カ国は非加盟国です。EUは現在加盟国が27ヶ国になっています。と言う事は、EU加盟国でもまだ「ユーロ」を導入せずに独自の通貨を使用している国が11ヶ国有るということです。イギリス、デンマーク、スエーデン等々では未だにそれぞれの国の中央銀行が発行する独自の通貨を使用しています。スイスはもちろん永世中立国ですから、どのような同盟にも加盟せず、スイスフランを国の通貨としております。
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まずは、上の写真の「ユーロ紙幣」ですが、5、10、20、50、100、200、500ユーロの7種類の紙幣があります。表面はそれぞれヨーロッパの各時代を連想させる建築物の代表的な様式をデザインしています。裏面にはヨーロッパの地図がデザインされています。

この「ユーロ」と言う新通貨の流通にいたる歴史は、戦後のヨーロッパの歴史そのものと言っても良いでしょう。第二次世界大戦が終戦となり、ヨーロッパでは戦禍からの復興を目指して、様々な取り組みが始まります。そして多くの国の指導者が目指したのは、決して第三次世界大戦を起こしてはならないと言う取り組みでした。先の二度の大戦の火種となった、ドイツとフランスの国境地帯にまたがる、石炭と鉄鋼の資源に関して、フランスと西ドイツの間で、欧州石炭鉄鋼共同体構想が持ち上がり、その2ヶ国に国境を接するイタリア、ベルギー、ルクセンブルグ、オランダの4カ国が加わって、

1952年に「欧州石炭鉄鋼共同体」が立ち上がりました。これがEUの実質的なスタートです。そして

1957年に「ローマ条約」が締結されて、この6ヶ国の域内の経済統合を目指す「欧州経済共同体」(EEC)が発足します。

1986年に「単一欧州議定書」が締結され、更にデンマーク、アイルランド、イギリス、ギリシャ、スペイン、ポルトガルの6ヶ国を加えた12ヶ国が欧州の市場統一、加盟国の政治協力を目指す事に合意しました。

1992年に「マーストリヒト条約」(欧州連合条約)に進化し、加盟国間の単なる経済協力から、一気に1つの国家形成に向けた取り組みが始まります。そこで統一通貨の「ユーロ」の創設が決められ、経済、安全保障、治安対策等において、1つの国として機能する方向に向かって始動する事になります。

2007年に調印されたリスボン条約は2009年12月1日に正式発効し、欧州議会の創設、欧州連合の大統領と外務大臣の任命が決まりました。欧州議会の権限は大幅に強化され、1つの国家として条約調印も出来る体制がスタートしました。

何と50余年に渡る永い時間を掛けて、ヨーロッパは今や1つの国家として機能する時代を迎えようとしているのです。

このまま進めば、欧州中央銀行の発行する新通貨「ユーロ」が、信任低下の著しい「米国ドル」に代わる、新国際基軸通貨に進化するのは時間の問題かも知れません。

鳩山前総理が「東アジア共同体」構想を打ち出し、共同の集団安全保障体制の構築と統一通貨の導入を目指すと宣言したのは、つい最近の事です。

いずれそう遠くない未来においては、前回の「米ドル」の項でお話したように、「ユダヤ系の金融資本」が目指す「世界統一国家」の実現に向かって、歴史は静かに動いているのだと思います。



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「ユーロ」にはもちろん硬貨もあります。上の写真のように、各種硬貨がありますが、硬貨の裏面はそれぞれの鋳造した国が独自のデザインを施しているので、集めてみるのも楽しいかも知れません。100セント=1ユーロです。

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上の写真はフランクフルトにある「欧州中央銀行」の本店が入っているユーロ・タワーです。この建物が建つドイツのフランクフルトの敷地は、もちろん「ユダヤ系金融資本」の総本山があった場所です。
その辺のお話は、追々とゆっくり話を進めてみましょう。

では皆さん、夏バテしないように頑張って8月を乗り切りましょう。次回お目にかかるのを楽しみに。