初めまして。Hioです。
1980年代半ばころから鉄道車両関連の設計に携わっています。鉄道車両も車体設計、台車設計、艤装設計とありますが私は車体設計を行なっています。
略歴は、車両メーカー内で約5年、車体メーカーで約10年、個人請負で約4年、設計会社を立ち上げて16年となります。
現在はフリーランスで新車開発プロジェクトに参加しています。最近の大きなプロジェクトでは宇都宮LRTの開発に参加しました。
最も古いものはオロハネ改造の部品を書いたような記憶があります。このころは業界に入ったばかりで何も分からぬまま目の前の業務をこなしていました。タンゴエクスプローラーやキハ110もこのころ携わりました。
私が最初に配属になった職場は設計課内の現図係とう職場でした。現図係とは3次元曲面に関わる構造設計および部品展開を行なう特殊部隊のような職場です。このころはまだ手書きで図面を書く方が主流でCAD化率は30%程度でした。
今でこそ曲面に関わる設計は3D CADで行うのが普通ですが、当時は現図作業をCAD化する過渡期でして現図場と言われていた教室2つ分くらいの広い台上に原寸で先頭部の線図から構体部品形状を書き展開していたものを2D CAD化するという業務を主に担当していました。現図場に原寸で描くという職人技は古くからのやり方で、今では完全にロストテクノロジーになってしまいました。
スタートがそう言う職場からでしたのでその後も先頭部の構体設計、部品工作図、ジグ設計に関わることが多々ありました。
これまでカシオペアスイート、ラピート、E655、雪月花の先頭部、四季島の中間車などに関わってきました。これらは車両メーカーとの守秘義務契約の関係上具体的な技術の話はできませんが可能な範囲で裏話などしていきたく思います。
このブログでは 車体設計とは何をするのか というこをメインに具体例を挙げてお話していきます。
まずは板金部品の工作図のお話からしていこうと思います。下はスノウプラウの工作図の例になります。(※基になる車種はありますがこのブログに載せるにあたり形状寸法を大きく改変してあります。)
次回から具体的なお話をしていきます。
次回は簡単なところから、仕切り骨組みの部品工作図の書き方と レインボーエクスプレス先頭部設計の裏話 になります。
手始めに板金工作図から始めますが最終的には前頭部の曲面設計の仕方と前頭部構体図の書き方まで進めたく思います。
何を説明するのか未だ手探りですが皆さんの反応を見ながら進めてまいりますので よろしくお願いいたします。