海にいた。砂浜を歩いている。花火のゴミがあちこちに落ちていた。波打ち際にビーサンが片方漂っている。拾い上げると紐がついていた。沖へと伸びている。引っ張るとびびっと手応えがあった。体を海に向けて慎重に紐をたぐってゆく。急に軽くなり海面にぽこりと赤が現れた。足下まで引き寄せると小さなバケツである。手に取って中の海水を捨てると魚が一匹逃げていった。水平線から陽が昇る。再び歩きながら拾ったバケツに花火の残骸を入れていった。
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