クローゼットの前に立って、ふと手に取ったのは、深いグリーンの異素材ワンピースでした。
以前は、パッと目を引く明るい色や、流行りのデザインばかりを選んでいた気がします。でも、30代になってからは、時間をかけてゆっくり熟成された梅酒のような、落ち着いた深いグリーンに、なぜか無性に惹かれるんですよね。
滑らかなニットと、裾に向かって重力に逆らわず美しく落ちるプリーツ。素材が切り替わる境界線が、なんだか大人の余韻のように感じられます。腰元からふわりと広がるAラインは、決して体型を隠すためのものではなくて、今の自分自身の輪郭をそのまま受け止めてくれるような安心感があります。
袖を通した瞬間、ふっと肩の力が抜けて、自然と背筋が伸びる。焦って誰かと比べる必要はないな、とふと思える、お気に入りの一枚です。
