そろそろ読書日記の中から「今年のベスト」を選ぼうと思ったら、


今年、読んだ本、なんて少ないの……


感想を書かなかっただけかしら? 池澤夏樹『きみのためのバラ』(新潮文庫)と桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』(創元推理文庫)、柴田よしき『回転木馬』(光文社文庫?)はおばあちゃんちで読んで、ケータイの日記でわずかに言及しただけだというのを覚えています。が、それにしてもなんで30冊いかないのか。


(一時期は150冊とか)


(そりゃもう、活字中毒の名にふさわしい耽りっぷりで)


たくさん読めば偉いってものでもないけど。温厚なイメージの強い千野帽子さんが「売れる本が名著で売れない本は駄作という判断基準はちゃんちゃらおかしい」と激しく非難していらっしゃるのを見て(たとえ話として「売れればいいというなら世界で最も優れた食品はカップ麺か」と辛辣でした。深く共感しました)、個人の読書体験においても数が最強の要素であってはならないなあと。ただ、データが少ないと井蛙状態におちいる危険性は高まりますね。


私はこの件に関して帽子さんに心から賛成していますけれども、世界で最も売れているキリスト教の聖書はやっぱりある意味では大傑作に違いないんだろうとも思います。例をたべものから持ってくるのはずるがしこい感じが否めません。とはいえカップ麺も利便性の面ではとっても優れているし。どのポイントをどんなテーマで比較するか、に尽きるんでしょうね。


……話ずれた!