風邪は治ったと思われます。少なくとも峠は越したと。というわけで行ってまいりました母校の学祭!

O大では今年度をもって定年退職をお迎えになる教授が皆さま大物で、日文コースでは中古文学の著名な研究者でいらっしゃる先生が退職なさる関係で今年の学会、こないだ発表の目次みたいなのが送られてきましたがほとんど中古文学に関するものでしたからね!

で、私は教わったことないけどエッセイは拝読しています哲学コースの土屋賢二先生も定年組のうちの1人でいらして、学祭では先生が趣味で組んでおいでのバンドが「ジャズライブ」ということで学生会館のホールを使って演奏を。

ジャズってこれまで自主的に聴いたことがなくて、きょうも「聴いていて楽しいかどうかで判断、それ以上のことは音楽コースの人に任せておけ」というスタンスでゆったりかまえていました。おかげで先生が跳ねるほど力をこめて鍵盤をたたくから椅子から落ちそうなほど浅く浅く浅く腰かける羽目になってるのとか(いつもそうだそうです)、ドラムスはブラシみたいなバチも使うんだなあとか、いろいろな発見ができました。

ブラシみたいなバチが登場したのは「静かな曲も」ということで土屋先生作曲の『5個の赤いりんご』(タイトルうろ覚えな上に表記がこれでいいのかも不明ですが)のとき。じゃなかったっけ。どの曲も私好みのタイトルがついていてでもすべて初耳だからどれがどれだかいまいち自信がありません……。ともあれ、そのブラシ状のバチで太鼓の表面をなでさするとかすかなテンポが生まれるのでそれがものすごく面白かったです。あといつも思うことだけどドラムを演奏するには両手のみならず両足まで使うわけだからピアノの2倍くらい難しいわけですよね、それを涼しい顔で完璧なリズム感でやってのけてみせちゃう人たち、プロでは私Salyuのバックバンドのあらきゆうこさんくらいしか知りませんけれども、ほんとにすごいなと。ショパンの『幻想即興曲』で右手4つ弾くあいだに左手は3つ、同じテンポを保ちながら、というのを中学生のころに苦行みたいな感じで練習していましたが、あれに足がついたら……ひえええ、考えるだに、恐ろしい!(ukiさんすみません、この言い回しすごく気に入ってしまいました。)

ともあれ感嘆と心地よさのうちにジャズライブは終了し、そのころには私が所属していたサークルどころかどこの参加団体も後片付けモードに入っていてあいさつなんかろくろくできなかったけれど、暗い夕方の道を歩きながら「私は入学式の日からここは居心地のよい場所になると確信していたし、実際そうなったし、今でもここが大好きだ」と思いました。そう思える場所とめぐりあえた幸運に感謝します。