きょうは母の機嫌がよくて「新宿まで歩こう!」と誘われました。夏のあいだは熱中症が心配だからだめだけど、秋口をすぎると母はよく新宿まで歩いています。所要時間、40分ほど。


まあそれはそれとして、とにかく、新宿に行ったわけです。到着後は別行動で、私はみつけたい漫画があったのでブックファースト、南口の紀伊國屋、東口の紀伊國屋とハシゴしたのですがその道中で4組? ストリートライブを敢行している人たちをみました。


それはなしでしょ、と思ったのは間奏のときに「Hey! Hey!」とリズムに合わせてこぶしを突き上げるそのボーカルの女の子が何があったかは知らないけれども下を向いてテンション低く「……へい、……へい」とやっていた姿。通りすぎざまに他人だからとたやすく人を傷つける言葉を放つ人種、ときどきいますけれども、たとえそういう言葉を浴びせられてショックだったとしても、やはりそこは路上でもステージには違いないのですからプロ顔負けの自信に満ちた笑顔で、飛び跳ねて通行人を「お」と立ち止まらせるくらいのパフォーマンスを見せてもらいたかったなと。いばらの道でも選んだ道だ、かき分けかき分け進め、私も進むから。いつかその心ない人間さえファンに取りこめ、私も負けないから。


思わず聴き入っちゃったのは「さけのさかな楽団」という6人組。トロンボーンとサックスが金色に輝き、すばらしいリズムでドラムが鳴り、ギタリストが2人と、キーボード。最後の1曲しか聴けなかったのが本当に残念なくらい、キレのあるかっこいい演奏をしていました。チラシをもらったのでこの記事を投稿したらホームページを見にいくかもしれません。そして今月末に渋谷で予定されているというストリートライブの詳細を調べてしまうかもしれません。だってほんとにかっこよかったんだもーん(誰にも責められてないけど、笑)。


遊吟と出会ってからストリートライブを無視しなくなりました。いろいろな音楽と出会えるようになりました。あの日、病院帰りにあの場所を通らなかったら遊吟とは出会えなかった。ということは今の日々も違うものになっていたはず。それを思うと遊吟への感謝と、具合が悪かったからこそ出会えたなんて何が幸いするかわからない「生」というものの面白さ、Mちゃんに取り残されたのはいつまで経っても悲しいけれど生き残るのもいいもんだなあみたいな寛大な気持ちが心のそこここにふわふわと跳ねているのが見えるようで、総じて「きょうはいい日だった」と思えるのでした。