遠野一実『RAPUNZEL ラプンツェル』(ぶんか社)を読みました。


ペダンティック、ロマンティック、ファンタスティック。何気なく発した言葉が相手には特別な意味をもたらすとこなんか本当に、切なくなるほどみごと。伏線も、心理描写も、何もかもが私好みでした。


まあまじめに(学術的に)これを分析せよといわれたら「男性の欲望の対象としての永遠の女性」みたいな、批判的な姿勢でひとつひとつ検証しないといけないのでしょうけれども、ここはあくまで私の感想文を投稿していい場ですし、読んでるあいだそういう引っかかりがなかったことはますますこの作品の巧みなストーリー展開を証明するともいえそうですから、やはり「よかったですおすすめです」ということで締めたいと思います。


奥付に「2009年11月10日初版第1刷発行」とあります。あれ、まだ10月だよね(笑)。