フジ子・ヘミング「奇蹟のカンパネラ」のうち、好きな4曲をくり返し聴いています。

ショパン『エオリアン・ハープ』とリスト『ため息』『愛の夢』『ラ・カンパネラ』です。ため息は私が弾くとまるで「息切れ」みたいになっちゃうのだけれども、フジ子さんのこの音色、澄んだ川の底の丸い石みたいに清らかな音色で奏でられる『ため息』は本当にロマンチック。

このごろ右手がしびれていて(かれこれ1~2週間?)きょうピアノを弾こうとしたら指慣らしのツェルニーの段階ですでに指がまわんないことがわかり「ああだめだあああ」と悔しくなったのですが、そんな次元を軽く超えたところにフジ子さんの演奏は存在していますね。こんなふうに弾けたらとか、もう、思わないもの。星を見上げるみたいに「わあ、きれいだなあ」と。それだけ。


願わくは、神様がこれ以上フジ子さんに試練を与えませんことを。フジ子さんがこれからは幸せに猫と煙草とピアノを愛でながら暮らしていけますように。